序 章
序章:飛ばし読みも可
本編にはあまり関係がない…かもしれません
お暇な方だけどうぞ
*
良い子の皆さん、こんちは~。
正直いうと一体誰に向かって言ってるのかなぁ~なんて自分でも思うんだけど取り敢えず『形式美って大事だよねっ』なーんて思う俺ってやっぱ日本人なんだなぁ~って今更ながらに実感しちゃうね、うん。
え? どうでもいいけど息継ぎどこだ?
本気でどうでもいいな…、んなもん好きな所で勝手に吸ってろ。
じゃあ気を取り直して一応自己紹介しとこうか。
俺の名前は黒木健一。
今からウン年ほど前に道を歩いていたらいきなり異世界にトリップしちゃった元高校生。
嘘コクな? いやいやマジなんだって、ほんとほんと。
まさか自分の人生にこんな事が起こるなんて夢に……はちょっとだけ思ってました、すみません。
いや~自分の残念な読書傾向に感謝する日が来るなんて思ってもみなかったよ。
(本もゲームも好きなジャンルは当然ながらファンタジー!)
それが無かったらこんな風にあっさりこっち(異世界)に順応出来たかどうか…いや、出来たかも?
まぁそんな事はどうでもいいよね、ほんと今更だし。
さて気を取り直して今日は異世界逝きに憧れているお馬鹿な皆さんの為に、『異世界での恐怖体験をみっちりと語ってやってくれ』なんて云う親切なのかお節介なのか良く分からないオファーがとある筋から入ったんで、俺が体験したとびっきりの恐怖ってやつを特別に語ってやるから覚悟するように。
っと、その前にまず断わっておく事があるんだけど例えば……異世界っていうとまず何を思い浮かべる?
ここで魔法だ、剣だ、ケモ耳だ! って言うやつは多いんだろうな。
俺だってそれを頭から否定するほど野暮じゃないさ。
ここにやって来るような厨二病患者にとってはある意味、非常に健全な思想とも言えるしな。
ただ俺にとって異世界と言えばこれだろっていう至高の存在、それは―――エルフっ!
エルフってなにー? なんて馬鹿で愚かで空気の読めない発言はヤメテくれよ?
エルフってのは耳が細長くて美形で気位が高くて美形で、清楚で美形で金髪で美形でスレンダーでそしてなにより―――貧乳っ!
――― ザ ・ ひ ん に ゅ う っ !!!
(大事な事なので二度言いました。しかも強調まで付けて見ましたっ)
俺的にはAAAが理想。
Bまではギリで許すけどそれ以上はエルフじゃない! ……まがいモノだ。
何の話かわからない?
あー、悪い事は言わない。
この時点で首を傾げてる様なおこちゃまはもう家へ帰れ。
―――しっしっ
ついでに言っとくけど俺はロリじゃ無いよっ!
偶に勘違いする馬鹿がいるんだけどね、『ツルペタ=ロリ』なんて陳腐で馬鹿馬鹿しい戯言を一体どこのどいつが言い出したんだか…。
いいかい、ロリがツルペタなのは、あ・た・り・ま・え なんだよ。
俺が求めているのはそんな何処にでも転がってるようなものじゃ無くてだな、もっと成熟した……あー、まぁ、一先ずこの話は置いておく事としようかな、うん。
別にクライアントが青筋立てて睨んでるとかじゃないよ。
まさかそれが鬱陶しいとか、あまつさえ報酬が減らされると困るなぁ~なんて欠片も思ってないからね!
話が少しそれたけど要するに俺は肉感的で肉食獣なエルフなどエルフとは認めないって事。
やっぱエルフってのは孤高の弄られキャラでツンでデレで受けで貧乳でないとっ!
だからこれから語る俺の恐怖体験にエルフなんかは出て来ない。
ダークエルフも出て来ない。
断じて出て来ない。
あれはエルフじゃない。
そう、…エルフじゃ…ないんだ。
エルフじゃ無い。
エルフじゃない。
えるふじゃない。
えろ……ふ、ふふ、ふふふっ、あはっ、あはっ、あっ、あはははははっ―――――
あはは――――― ふふっ あはっ―――
あはっ あはっ あはははははははっ―――――
あ――はは、は、はっはははぁぁぁっ――――― はぁ~