プロの小説を模写した時代
執筆するのならば上手い文章を書きたいもの。単調な文を使い回していては、書いていてモチベーションが上がりません。
どうやったら文章力を上げられるのでしょう?
……勉強しかないでしょう。放っおいて上がるはずもありません。
勉強ってのは、王道が一番。近道はありません。泥臭ければ泥臭いほどいい。
入力と出力のサイクルを回しまくる他ないというわけです。
日本人は、どちらかというと出力よりも入力を重視する民族だと思いますし、実際、私もデータ収集ばかりが捗って、作品に成長してくれない時期が長くありました。
今日では、出力の方を過剰に意識して創作しています。
過去の私がどれほど入力重視だったかというと……模写が趣味でした。プロの小説片手に、勉強になる文を写していくわけです。
地味な趣味だとは思いますが、実行している創作家は結構多いそうです。
とあるミステリー作家の大家は、ものすごい量の模写を継続した、なんていう逸話も耳に入ってきます。
これは、堅実な勉強法なのでしょう。
実際、そうやって書いて写したものが、今書く上で、私の基礎になっている実感があります。
五年前だかの、謎の努力が、今、身を結んでいます。紙に書いて繰り返し呼んだ文章表現が、執筆中にリコールされくるのです。
今現在、模写は行っていません。
しかし、五年後の事を考えると、何か系統的な入力をしていた方がいいのかもしれません。
かといって、座って小説書き写す暇はないし……どうしましょう?
記憶のテクニックとしては、まず第一に、何度も繰り返すことが重要です。
単語帳やポストイットといったアイテムが役に立ちそうです。
数百円のアイテムで文章が豊かになることを思えば、安いものです。執筆とは安上がりな趣味です。
あとは、読書中に上手い文章を見つけたら書き写すなんて事をやるだけです。
本を汚すことに抵抗がない人ならば、線などを引きまくるのもいいでしょう。




