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執筆の流れ2 テクニック



 流れをもうちょっと細かく書いてみちゃったり。

 以下は私の執筆のレシピです。


材料


 メモ帳

 ポメラ DM100

 KINDLE PAPERWHITE

 ノートパソコン

 一太郎



レシピ


 始めに小説を書きたいという衝動が生まれます。場面がぱっと頭に浮かぶこともありますし、余所様の作品を読んでいるときに、これだ、と閃くこともあります。


 頭に浮かぶ場面は会話の掛け合いだったり、クライマックスだったりと、ランダムです。

 が、とにかく、全てを記録するのが大切です。


 ひたすら、メモ帳に書いていきます。


 突発的に思い浮かんできたものを文字化して、それを体系化して、ストーリーラインの体裁を整えていきます。

 展開、キャラ、世界観などのデータも揃えていきます。


 パソコンに直接打ち込んでいくデジタル執筆派も多いとは思いますが、私は紙に手で書くアナログ派です。

 仕事が立ち仕事なので、仕事中でも、ちゃちゃっとメモできる手書き執筆が合っているのです。


 プロットを書いたメモ書きなんてものは、なくしては元も子もないので、さっさと電子化してしまいましょう。

 なるべく身の回りは綺麗に。これが大切なポイントです。

 電子化する時間がとれないときは、クリアファイルか、執筆用と決めている鞄にメモ書きを放り込んでいって、紛失のリスクを減らします。


 私が文章の電子化に使っているのはポメラです。ちっちゃいタイピング専用のパソコンというか、PDAというか、小説執筆のために開発されたデバイスというか……私の執筆の主力兵器です。

 文書を新規作成して打ち込んでいきます。フォントだの、ディスプレイ輝度だのは、お好みで。





 執筆一周目『骨組み』



 たっぷりメモが集まったところで、並べていきます。メモの山を、小説の形へと練り上げていくイメージです。


 文書ファイルの上の方を、メイン・スペースと呼びます。小説本編になるところです。

 しかし、乱雑にメモを打ち込んで行っているので、書いているうちに矛盾が生じたり、余ったりすることがあります。

 それはそれで、まとめておきます。文書ファイルの下の方にそれをまとめます。これをセカンド・スペースと呼びます。

 小説本編には出てこない、筆者用のメモや、伏線のネタなども、セカンド・スペース行きです。


 メインとセカンドを別々の文書にしないことで、移動の手間を省きます。

 また、デスクトップ上の文書が増えすぎるのもよくありません。身の回りは綺麗に。断捨離。


 ポメラの『付箋文』機能を使って、メインとセカンド間をスピーディーに移動できます。

 以前はセカンドは紙に書いていましたが、家の外で執筆が多い今は、モバイルしやすい電子化が基本です。


 セカンドは、執筆している間にどんどんメインに組み込んでいくのが目標です。

 なるべく、セカンドを溜めずに、メインに入れていくよう努力しましょう。セカンドが減っていくことで、書いている作品が完成に近づいていくことを実感できるでしょう。


 小説を書いていると、セカンドが際限なく湧いてくる経験をすると思います。

 授業中に、勤務中に、小説のシーンが頭にわき起こり、登場人物が勝手に動き出します。

 筆者たる我らは、それをひたすら文字にして、打ち込みましょう。


 ちなみにこの現象は、人間の脳の特性だそうです。

 脳には、無意識下でも、仕事を続けているのですね。

 テトリスやったり、数独やったりした後も、脳は自動でそれを解けるようパターン解析している、との研究結果がでているそうです。

 私が思うに、執筆でも同様に、脳は自動で完結させようと頑張ってくれているのでしょう。

 よって、執筆中必ずメモ帳を携帯です。脳が出力してくれることを余さず書き取りましょう。

 執筆をするのは、パソコンの前ではなく、それ以外の時間であるということを肝に銘じなければなりません。


 エンディングまで、一通りの流れが作れたら、次の作業です。

 またオープニングへ戻って書いていきましょう。




 執筆二周目 『肉付け』


 文章の分量を増やしていきます。

 一文の説明を、一段落のまともな文へと広げていきます。

 場面場面でキャラの心情、感じているものをどんどん書き加えて、物語に厚みを加えましょう。


 どこに手を加えるべきか、浮かんでこないこともあります。

 その場合は、最初から通して読んでみれば、どこが不足しているのか感覚的に理解できると思います。

 そこに意識を集中します。うまく情景や展開が浮かんでこなくても、集中していれば、やがて脳が解答をはじき出してくれるはずです。


 書き加えるのと同時に、削ることも大切です。

 面白いプロットだとは思ったが、小説の中に入れてみたら、何か違和感がある……

 そういうときは、そのシーンをばっさり削ってしまいます。


 違和感……それは小説家としての本能が発してくれた警告です。




 執筆三周目 『開眼』


 いよいよ小説っぽくなってきました。

 ここで、細かく言葉をいじっていきます。一人称や口調を揃え、説明パートの文章を丁寧に、クライマックスパートの文章を勢いよく改良します。


 この段階で必要なのが、精密なレベルの言葉の知識です。


 このために制作したデータベースが活躍します。

 様々なシチュエーションに適した文章を集めて保存して、ノートパソコン&kindleに保存してあるのです。

 うまい文章が頭に浮かばなければ、迷わずデータベースを参照です。


 すでに小説としての全体像が見えているので、細かい伏線もここで操作してしまいます。

 




  執筆四周目 『究極☆開眼』


 三周目の段階で、もう十分に小説として形になっています。四周目は……まあ、推敲やなんやかんやです。


 正直、あまり真面目にやっていません。

 ここまで来るのにずいぶん時間がかかっていますし、著者としてもうこの作品に飽きてしまっていますからね。


 興味が薄いのに、いじってもよくはならないでしょう。

 ということで、次の作品行きましょう、次。

 過去の作品眺めていても、腕は上がりません。先へ進まないと。


 軽く推敲して、ネットにアップです。


 よその小説指南では、他人に読んでもらえ、客観的な感想をもらうために、と指南しています。

 が、それに従おうにも、リアルにそんな良心的かつ暇な友人はいません。

 ネットの他人はいい加減なものです。

 そもそも、他人にここを変えろと言われて、ほいほい変えるのが正しい姿勢なのかどうかもよく分かりません。

 数百人から感想をもらって、統計学的な結果を出すのならともかく……道楽である執筆のために、そんな市場調査みたいなことをやるわけにもいきません。


 手堅く、しばらく放置しておいて、自分で読み返す。これがベストな方法だと思います。

 書き終えて三ヶ月も経つ頃には、作品の内容もいい感じに忘れていて、新鮮な気持ちで読み返すこともできましょう。






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