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勇者vs魔王vsJK、地球の高校で最強(?)決定戦  作者: ムーンキャット


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17/41

第17話 「魔王、筋トレを始める」

山田家・自室。

夜。

カーテンは閉められている。

部屋の中央。

山田次郎、正座。

両手を前にかざす。

「……闇よ」

シン。

何も起きない。

拳を握る。

「おのれ……勇者め……!」

「く…、我は魔王ぞ」

完全に逆恨み。

(あやつが笑った)

(あの勇者が)

(我を……黒炎を……!)

思い出して顔が赤くなる。

「許さん……!」

立ち上がる。

机の引き出しを開ける。

出てきたのは――

中二ノート。

タイトル:

【魔界復権計画】

ページをめくる。

・魔力回復法

・詠唱速度向上

・威圧感強化トレーニング

次郎、真顔。

「人間界の魔素濃度が低いのなら」

「身体能力を高めるまで」

腕立て伏せ開始。

「1……2……」

本気。

めちゃくちゃ真剣。

(魔力は体力に宿る)

(体幹こそ王の証)

スクワット。

腹筋。

プランク。

額に汗。

完全にガチ。

途中で呟く。

「黒炎……必ず……」

その姿。

ただの努力家。

30分後。

ベッドに倒れる。

「はぁ……はぁ……」

天井を見る。

ふと、思い出す。

麗奈の言葉。

“無理しないでね”

心拍数が上がる。

「……精神攻撃だ」

枕に顔を埋める。

だがすぐ起き上がる。

「集中せよ」

ノートに書き足す。

【精神耐性強化】

目を閉じる。

イメージ。

体育館裏。

今度こそ。

「深淵より来たりし黒炎――」

ドンッ!!

突然、部屋のドアが開く。

母「次郎!うるさい!」

「……」

現実。

母「何ドンドンしてるの!?」

「筋力強化だ」

母「テスト前でしょ!?勉強しなさい!」

沈黙。

魔王、固まる。

(……テスト?)

その瞬間。

スマホが震える。

メッセージ。

御手洗梓。

『勇者、明日小テスト満点取る気らしいよ』

次郎の目が見開く。

「……なに?」

『しかも余裕って言ってた』

沈黙。

次郎、ゆっくり立ち上がる。

ノートを閉じる。

新しいページを開く。

タイトルを書く。

【学力支配計画】

「勇者め……」

「知略で勝負とは」

「ならば受けて立つ」

参考書を積む。

ペンを握る。

その目、完全に本気。

「我は魔王」

「全てを凌駕する者」

数分後。

英語の長文に苦戦。

「……関係代名詞……?」

眉間に皺。

「which……とは……?」

完全に詰まる。

だが諦めない。

「勇者に負けるわけにはいかぬ……!」

夜は更ける。

黒炎はまだ出ない。

だが魔王の努力は止まらない。

――続く。

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