自民党第29代総裁「エボラ高市早苗氏」に
◇逆転劇? と不可思議な点
筆者:
本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。
今回は高市早苗氏が自民党第29代総裁に就任したことについて個人的な意見を述べていこうと思います。
質問者:
高市さんはまだ確定ではありませんが、日本初の女性総理大臣になる可能性がかなり高いですね。
こんなことになるとは思いませんでしたね……。
世論調査では議員票で小泉さんが100票以上獲得すると言われていましたのに……。
筆者:
党員票(民意)を大きく評価したことだと思います。
日本全国の自民党員や議員の方もそこまで意思決定能力が薄弱ではないということなんでしょうね。
そもそも僕の感覚では小泉氏の「ステマ報道」は「決選投票すら際どく、劣勢である」ことの裏返しだと捉えていました。
世論調査は「世論操作」なんじゃないかと思っちゃいますね。
そこまで酷く無くとも、固定電話がある世帯は現役世代では減っていると思いますから、電話調査では「本当の民意」と比べて乖離していくと思いますよ。
余裕なら陣営が相手をこけ降ろし自分を持ち上げるだなんてリスクある行動はとりませんからね。
質問者:
確かに……。
筆者:
今回はむしろ国政選挙で2連敗した「石破路線を引き継ぐ」とした小泉氏が総裁になることは「民意に反している」と判断した議員が多数いた可能性が非常に高いように思います。
ただ一つ気になる点がありまして、「ステマ報道」の後に“ステマ”に関してどう思うかと各候補に質問をしたところ
「小泉氏もすでに謝罪している」
と言うように3候補が答え、
「事実上の誹謗中傷」を小泉陣営から受けた高市早苗氏も、
「自民党内のことについては、左に同じと、同じ意見でございます」
と同調したことです。
終わってみれば高市氏が勝ちましたが、あの時点で引きずりおろすことが出来れば「高市総裁を確実」にすることも可能でした。
自民党内の選挙ですから、公職選挙法に触れるわけではないですから、
皆も実は「同じようにやっている」ために「蒸し返して欲しくない」と言う可能性はあり得るなと思っちゃいましたね。
質問者:
そもそも筆者さんは「党員の定義が怪しい」と言う事を話していましたよね……。
筆者:
ここでは詳しくは書きませんが、党費を払っていないのにも関わらず投票用紙が来てしまう「幽霊党員問題」は20年以上前から問題になっていましたが放置されています。
今回、神奈川県などで問題となった「党員なのに投票用紙が来ない」と言った「逆パターン」もありました。
本当に「党の改革」をするのであればこういった党員に関する不透明さを払拭する必要があるでしょう。
昨日今日できた政党では無く70年続いている老舗政党なのですから「法に違反していない」とかいう下らない言い訳は通用しません。
質問者:
自民党はよくご自身の評価を「責任政党」とか「政権担当能力がある」とかおっしゃっていますからなおさら改善して欲しいですよね……。
筆者:
候補者がこれを改善する提案を全くしないのも「透明化されると困る」何か理由があるのではないか? と邪推してしまいます。
そして、これを追求しないメディアにも責任がありますよ。
メディアも自民党に握られているのか「本丸」は追及できない「密約」でもあるんじゃないかと疑ってしまいますね。
◇緊急事態条項が狙いか?
筆者:
ここからは高市氏のこれまで公約に掲げてきた政策について、それぞれ簡単にではありますが予測と解説をしていこうと思います(公約なんて平然と破り捨てられますので参考程度ですけど)。
質問者:
それで皆さんタイトルの「エボラ高市早苗氏」ってところに気になっていると思うんですけど、これはどういう意味があるんですか?
筆者:
これは陰謀論界隈で言われている話なので必ずしも真に受けないで欲しいのですが、
2021年の総裁選で高市氏は「致死率の高い感染症に備えるべき」と説明する中で、例としてエボラ出血熱を挙げました。
そしてその上で、ロックダウンや緊急事態条項についても触れたことから何かにつけて国民の行動を制限しようという意図が見えます。
しかも、今日本政府は少し後退はしましたが「アフリカからの移民」受け容れに躍起になっていますからね。
近い将来、
アフリカからの移民がエボラ出血熱発症 ⇒ 感染拡大 ⇒ 国民が緊急事態条項支持 ⇒ 憲法改正
みたいな流れになりかねません。
質問者:
何か政治家の方って自ら問題を作り出してそれを消す――マッチポンプみたいなやり方好きですよね……。
筆者:
残念ながら問題が起きてくれた方がお金になるからでしょう。問題が無ければ権利は制限されませんからね。
昔は人口が増えることが問題だと言っていたのに、今は少子化が問題だと言ったり本当に問題提起の仕方だけは巧みだなと思います。
現状の自民党案の緊急事態条項は「緊急事態」の定義が曖昧な上に憲法裁判所や国会で覆す案が日本に無いことから「ブレーキ機関の無い授権装置」になってしまいます。
現状は自民党の議席が衆参過半数割れですが、機運が高まって上手いこと立憲民主党を丸め込めればいつでも成立の可能性はあると思っています。
「エボラ高市」と言うのはちょっとオーバーな表現だと思うので高市氏を大きく評価されている方に対しては一部謝りたいと思いますが、過去の言動からするに高市氏が緊急事態条項前のめりなのは間違いないと思います。
◇「積極財政」の行く先と「スパイ防止法」
質問者:
憲法改正と緊急事態条項創設以外で何か高市さんが総理大臣になった際に注目することはあるのでしょうか?
筆者:
やはり公約の中で最も注目したいのは「積極財政」と「スパイ防止法」です。
ただし、どちらも「内容次第では反対」と言えるモノであり「めくら判」を押すことは絶対に出来ないですね。
質問者:
どういう事なんでしょうか?
筆者:
安倍元首相は「積極財政」を行ったとされていますが、実際のところは法人税減税分を消費税増税で補っただけでした。
国債を増発したのも社会保険給付費が増えただけであり国民一人一人が潤ったわけではありません。
消費税は物価を引き上げる影響がある上に賃下げ効果もある悪しき税制です。
その上で「賃上げ税制」という賃上げをすれば法人税を下げると言った大企業にしかできない減税政策を最近行っています。
日本では大企業にお金を残させてもその分給料が上がらなかったことはアベノミクスが証明していますので、絶対にこの方向にお金を出してはいけません。
更に国民は苦しむだけでしょう。
質問者:
高市さんは物価高対策を打ち出そうとしていますけどそれについてはどうなんでしょうか?
筆者:
これは所得税や保険料減免などで物価連動型の控除引き上げをあらゆる部門で行うべきだと思います。
所得税の壁引き上げについては打ち出しているのでこれは効果があると思います。
日銀の利上げについては反対の方向なのでこれについては良いと思います。現状、変動金利で総返済額が膨らむだけなので庶民にとってマイナスの作用しかありません。
高市氏は「給付付き税額控除」という役所が泣くか、企業事務担当が泣くか、収支監視社会になるか事実上の給付金になるかの4択になる政策を打ち出そうとしています。
色々なパターンがあるために議論が長引き、これについては国民負担の迅速な軽減にはならないでしょう。
これらも「パッケージ」を見て評価するのではなく「中身」が重要だと思います。
質問者:
スパイ防止法についてはどうなんでしょうか?
筆者:
スパイ防止法は「スパイの定義」と言うのが非常に重要になってきます。
定義が広ければ政権側に不都合な真実を暴く人物を外国の方の知り合いがいるだけで「外国からのスパイ」と認定することで容易に言論弾圧が出来てしまいます。
反対意見を取り締まれば独裁体制が確立してしまいますので非常に脅威だと思います。
僕がこうして自由に発言できているのも言論の自由があってのことですからね。
◇解散総選挙は流動的
質問者:
法案は中身までしっかりと見ていく必要があるという事ですね……。
解散総選挙についてはどうなんでしょうか?
筆者:
高市氏は「保守派」ということで前回の衆参国政選挙で自民から国民民主や参政党に流れていった票を取り戻す力はあると思いますよ。
特に衆議院は予算が関わっていますからさっさと通過させるためにも衆議院解散総選挙はいつでもあり得ると思います。
僕は高市氏は事実上の移民政策である外国人技能実習制度やインバウンド政策に反対しているのを見たことが無いので、そんなに「保守派」だと思ってはいないんですけど、世間の認知は違いますからね。
僕は「自民党解党」を願っていたので高市氏の方が小泉氏よりはマシには見えるとは言え、安倍路線の直系ですからね。日本の真の意味での「敗戦からの脱却」は遠のいたような気がしますね。
質問者:
筆者さんは自民党は企業献金の巣窟になっており国民の方に目線が向かっていないと常々おっしゃっていますからね……。
筆者:
ただ興味深いのは高市総裁誕生で解散総選挙なら支持率減が確実の参政党が「期待を持って受け止める」とか発言しているところですね。
勢いが止まるのはマイナスだと思いますのに歓迎しているという事は「自民の補完勢力疑惑」というのがまた高まることを意味するのが分かっていないんでしょうかね?
質問者:
参政党さんは「反グローバリズム」とのことですが、高市さんはどう見ても大企業寄りのグローバル化推進のようにしか見えませんからね……。
筆者:
「政策が一致するところは協力する」ぐらいならまだいいのに、今のままなら「連立入り」そして「吸収される」未来まで見えますよ。
ただ、これから先どうなるかは分かりませんが、この1年の政治の激動ぶりを見れば不透明感は強いと思います。
質問者:
連立の枠組みも不透明ですしね……。
筆者:
公明党が懸念点を解消できなければ政権から離脱を示唆していますからね。
枠組みの協議がどうなるかでも大きく解散総選挙の情勢も変化しそうです。
ただ、 不透明であれば良い方向に行く可能性もありますからね。
また大きく政策が動いた際や注目の政策について個人的な解説と意見を述べていこうと思いますのでどうぞご覧ください。