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リベレーター・元生贄と絶望から咲いた希望たち  作者: モッフン


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灰の村、新たな始まり

 ルーシーの転移でロカムへひとっ跳びした私達はあの事件がウソのように元気を取り戻した畑に関心していた。


「元の状態が保たれてたとはいえこんな短期間で、すごいっ」


「レビィの事件からまだ4、5ヶ月しか過ぎてないわよね? いやぁ関心関心」


「農地の人々は霊素を自身に使わず土や水の質を上げてるからその影響ね」


「家庭菜園にも使えそうね、後であたしも教えてもらおうかしら……っていうかなんでモニカまでシレっとついてきてんのよ」


 エイミーのツッコみを意に介さずモニカはルーシーの手から依頼書を突きつけ声高に目的を語った。


「だってこの後アーシェスに行くんだよね? ってことはティティちゃんとこいけるわけだよね? だったらモニもいくっ」


 とまぁこんな感じでモニカは今回の任務の概要を理解してるわけでもなくティティアちゃんに会いたいがためについてくることになったって感じ。


「モニカの大事なお友達だもんね」


「ふふーん、マブだからね」


 モニカのドヤりにエイミーは今にもツッコみそう。


「あのね、まぁいいわ。 早い方がいいからすぐ行きましょ」


 村の真ん中の一際大きな畑に出向くと立派なキャベツをカゴに入れてるロンドさんの姿が見えた。


「お、便利屋のみなさん、特にノエルさんとエイミーさんは久しぶりだな。

 その節は本当に世話になった」


「いえそんな、今日は折り入ってお願いがありましてお伺いさせていただきました」


「便利屋さんから頼み? 珍しいな」


「はい、実は……」


 依頼の件を話すとロンドさんは神妙な面持ちで「なるほどな」と呟くと依頼書を手渡すように要求してきた。


「協力する、一筆書かせてくれ」


 その申し出を試すようにルーシーはロンドさんに問いかける。


「いいの? 同じ野菜や果物を扱う以上アーシェスは商売敵でしょう?」


「確かにな、だがそれは互いの商売が成り立ってる上での話だ。 生活が困窮してるって話聞いてシメシメと思うほどここのもんは腐っちゃいねぇよ。

 連れてってくれ、アーシェスに」


「だそうよ、よかったわねノエルちゃん」


「ル、ルーシーなんで私に?」


 戸惑う私を余所にモニカ含む3人はなぜか私を見てニコニコしてる。

 なんだろう……すごくナゾっ。

 なんにしても話はまとまり私達はロンドさんを連れてアーシェスへ向かった。


 約2ヶ月ぶりに訪れた村の地面はいくらかあるべき状態になりつつも未だ土地は痩せていた。

 その景色にルーシーとエイミーは呆気に取られてる。


「灰が止んでこれなんて……」


「それでも人々に飢えが見られない。 マーカスさんだっけ、村のために相当頑張ってるのがわかるわね……ってモニカっ?」


「ティティちゃんとこ行ってくる、ティティちゃーんっ」


 私達一同がアーシェスの現状を憂うのを余所にモニカはマーカスさん宅へ一目散にかけていった。 なんというか、あの子らしい。


 まぁそれはそれとして早速仕事に移る。 道中ロンドさんは周囲を見渡しながら神妙な顔を見せた。


「噂には聞いていたが、これより酷い状態が7年……みんな苦労したんだろうな」


「私達便利屋には農村の知識はありません。  

 ですから、頼りにしてます」


「おう、任しとけ」


 まずは肝心の依頼主であろう村長さんを探さないと。

 通信をしようにも村長さんの霊波の周波を知らない。

 前回は状況が状況だけに教え合う機会取れなかったんだよなぁ。


「とりあえず集会所行ってみようか」


「いい案だな。 長たる方々はおおよそ集会所に待機している」


 依頼書届いたっきりでアポは取ってないけど行くだけ行ってみていなけりゃそこで待つってことにして扉を開けてみたら村長さんの姿があり意外にもあっさりと落ち合うことができた。


「おぉノエルさんお待ちしておりました。

 そちらの方々も同じ便利屋でしょうか?」


「いえ、俺は便利屋ではなく……」


 首を長くしてたかのように待っていた村長さんが駆け寄ると話をスムーズに進めるためか、ロンドさんが前へ出て話の経緯を説明した。


「なんと、うちの村のためにわざわざ……」


「俺は少しばかりのきっかけを与えるに過ぎません。 復興そのものを進めるのはあなた達自身です」


「本当に、感謝致します」


「喜ぶのは無事開拓を終えてからです。

 では早速取りかかりましょうか」


 こうして村人だけでなく私達やロンドさんも総出でアーシェスの農地再開拓が始まった。


 モニカは来ないのかって? あの子はティティアちゃんと絵本を読んでます。

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