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増えし謎・あのお方と反逆者

賭けになるけど、やってみるか。 焦りで動きが止まってる隙を見て私はレビィの懐に入り込む。


「余所見は怪我の元です……っよ!」


 踏み込むのと同時に放った拳はレビィの腹部を確実に捉えた。


「グッ!」


 レビィはこの一撃で思い切り吹き飛ぶ、けどこれだけで済ませてなんてあげない。

 これまでの行いのツケ、精算しておかないと。


「まだ終わってませんよ、これは村長さんの分っ、これはロンドさんの分、そしてこれは……」


 拳に風素を纏わせ、この彼より速く拳を叩き込む。 速さは重さ、力む必要なんてない。


「村のみんなの分っ」


「ガッ、ハァッ!」


 屈強な肉体の男は容赦なく吹き飛ばされ、そのまま派手に壁にめり込んだ。

 これで、これで決着……お願いだからもう動かないでよね。 座り込もうとしたのと同時に瓦礫の崩れる音が聞こえた。


「ハ、ハハハハ。 俺に負けないなかなかの剛拳だった。 だがそこは実践の差だ」


「なっ、まだ?」


 レビィは加速した私の拳を耐えた。 この一瞬で霊素を防御に振ったというの?


「残念だったなっ。 だが俺相手によく頑張った方だと思うぜ?」


 不敵に笑うレビィを目にしエイミーは膝から崩れ落ちた。


「そんな、もう手だてが……」


「立ってエイミーっ! 私達で子供も村長さんも、この村だって……ううん。 私の眼の届く場所はなにがあっても救い出すんだよっ」


「寝言は寝てから言えや、無理に決まってんだろぉ? これからお前らを血祭りに……グハっ」


なにか言おうとしていたがそれは叶わず、現れた女性の突き出したハンマーの打撃によりレビィは地に伏していたいた。 見覚えあるポニーテールと紫の髪色に私とエイミーは同時に声を上げる


「そんなに血祭が好きなら自分の血溜まりで泳いでなさいな」


「ル、ルーシー!? なんでここに?」


「事情は後で話すわ。 今はこいつを無力化するわよ」


「無力化? たかだか1人増えたところで俺を止められるって腹か、lざけんなやっ!」


 レビィはよほどの自身があったのか、ルーシーの言葉に逆上をしながら拳を振り上げ、当たり散らすようにそれを床に振り下ろした。 なにか来ると確信した直後ルーシーから指示が飛んだ。


「ノエルちゃん、走りながら攻撃態勢に入って」


「っ! わかった」


 レビィに向かい直進するも、振り下ろされた拳により砕かれた床の破片が近くまで飛んできてる。

 このままじゃ当たるけど、ルーシーが何を考えてるか長い付き合いの私にはわかる。 そのまま私は霊素を拳に込めた。


「石材の破片の雨だ、近寄れはしねぇだろ。 んじゃ小娘、今度こそお前はジエンドだ……な、いないっ? グハァっ」


 そりゃ敵からしたら戸惑いもするよね。 だって今の今まで目の前にいた相手の姿が消えてて気がついたら背後から殴り飛ばされるんだもの。


「その言葉お返しします。 ルーシー、行ったよ」


 吹き飛ぶレビィをルーシーは転移を駆使して次々と上空へ打ち上げていく。

 僅かな時間でハンマーによるものすごい数の連撃をレビィに浴びせていてたった10秒だけど私とエイミーの手が止まった。 鉄よりも硬い石、ジオライズ鉱石の塊で殴られてるようなものだ、いくら頑強な強化術でも耐えられはしない。


「ノエルちゃん、矢に炎をっ」


 言われるがままエイミーに熱素を分け、気がついたら私は空中に、眼前にはエイミーが放ったであろう矢と無防備に浮かぶレビィの姿はこの事件の決着を意味していた。 これまでやってきた行い、全部まとめて返す。


「空中だと受け身も防御もできませんよね?」


「なんだ? おい、ちょっとまっ……」


「反省……しなさいっ!!」


 振った剣の面は矢を勢いよく弾き飛ばしレビィの腹を捉えた。

 レビィは射抜かれた勢いのまま床に勢いよく叩きつけられた。 今度こそ私達の勝ちだっ。


「2人共ナイス連携だったわね」


「にしてもノエル、いつもながらだけど無茶し過ぎよっ。 あれで本当に粉々になってたらどうするつもりだったの?」


 う、無茶したのは事実だけに返す言葉もない。


「ロカムのみんなもそうだけどエイミーことどうしても守らなきゃって、無茶しちゃった」


 仮に守れても私自身が死んだら意味ない、自分の無謀さを悔やんでいたところにルーシーが割って入る。


「まぁま、結果的にみんな無事だったからよかったじゃない。 さてと……尋問を始めないとね」


 そして倒れ込むレビィの場所までにじり寄るとルーシーが開口一番に問いただす。


「さぁ、話してもらおうかしら……村の人達を弱らせた挙句、村中の畑から霊素を吸い集めて何をしていたのかを」


「ルーシー、畑のこと知ってるの?」


「えぇ、村についてすぐ畑の様子を見たら霊素が聖堂に流れる陣が張られた痕があったわ」


「うへぇ、そんな短時間で状況把握するなんてあたしやノエルにはできないわ。 さすがベテラン」


 レビィの目的もそうだけど、あの言葉からして彼は黒幕じゃない、きっと裏にもっと大きな……聞き取る必要があるな。


「救世主って? それと、盟主って誰なんですか? 答えによっては衛兵に差し出すだけに留めてあげます」


 そう問うもレビィは鋭い眼光で私のペンダントを睨んできた。


「その力……お前が反逆者とはな。 だったら尚のこと同胞を、あのお方を売るなんざ出来ねぇな」


「あなた、なにを言って……まっ、待ちなさい!」


 ルーシーが手を伸ばすもレビィは床に突如現れた陣の中に吸い込まれていった。

 逃げたというより何者かの術で連れ戻されたかのような消え方だった。


「まんまと逃げられたわね。 それにしてもあいつ、ルーシーと同じ力を?」


「いいえ、座標転移はあんなふうにならないわ。  気になることはたくさんあるけど、このままここにいてもなにがわかるでもないし、帰りましょ」


「そ、そうだね。 帰ろ……うっ……頭が」


「ノエル? ちょっとどうしたのよ、ノエルっ?」


「大じょう……エルちゃ……かり……」


 なんで? 力が入らない、意識が……。

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