第1話 俺氏、異世界転生する!?
私の名前はアーマン。
そう。
世界にたった一人しかいない勇者アーマン・ブルーネルである。
私は今まさに、世界の平和のため、世界の脅威である魔王軍の猛攻を食い止めていた。
私を支えてくれる3人の仲間とともに
「みんな無事かっ!」
「「「大丈夫!」」」
私がかけた言葉に、3人が声を合わせてそう言った。
正直厳しい状況だ、
魔王軍の軍勢は全部で3万。
対してこちらの軍は我々を含めおよそ1万
そして、今は我々しか残っていない、
ーーだが大丈夫! 私たち4人の力を合わせればきっと
「行くぞっ!!」
私は敵陣に魔法を放ちながら単独で突っ込んだ。
「うおおおおおぉぉぉ!!!!」
勇者たるもの、恐怖などは捨て去らねばならない、
それに打ち勝ってこそ、人々に平和が訪れるのだと思う。
「さすがだな、勇者よ」
ふと、声をかけてきたのは
「貴様が魔王かっ!」
どこかでみたような、、、気のせいか?
いやしかし今はそんなことを考えている場合ではない。
「いかにも、しかし本当に騒がしいな勇者は、、、朝食作ってやらないぞ。」
「何を訳のわからないことを言っている!貴様は全人類の敵!今ここで倒す!」
よくわからないことを抜かす魔王にそう返すと、私は魔王に剣先を向け一気に突撃した。
「いい加減起きろ!」
魔王がそう言い放った途端、私の視界は一面眩しい光に包まれた。
ーーーーーー
「早く起きろ!遅刻するぞ!?」
ふとした声に反応し、ふと目を開ける。
そこに広がっていたのは魔王軍と戦っていた戦場ではなく。最近LEDライトを付け替えたばかりの天井。
おまけに、怒り心頭の我が姉が目の前に立っていた。
「一体どんな夢見ればそんな寝言いうわけ?訳のわからんポーズまでして、病院行けば?」
どうやら俺は無意識に寝言を口にしてしまっていたらしい。
我が姉の前でそのような行動をしていたとは、恥ずかしい限りである、、、
姉の顔を俺は先程のまで夢の中で戦っていた魔王の顔を思い出した。
ーーーいや待てよ、
「魔王の正体、、、お前か、まさか我が家が魔王に支配されていたとは、、、」
通りで毎朝起こされるたびにお説教じみた小言を聞かされるわけだ。
ーーーいやまぁ、感謝してるよ?うん、、、おかげで遅刻してないし
そう思っている間に、俺の腹には鮮やかなボディブローが打ち込まれていた。
「っんご!!」
悶絶している俺に姉は言う。
「馬鹿なこと言ってないで、早くご飯食べちゃいなさい。私もう仕事行くからね。鍵よろしくね。」
俺はそれを聞き姉の作った朝食をとり始めた。
今のうちに自己紹介をしておこう。
え?さっき聞いたって?、、、違う違うあれは夢の中の俺。こっちが本物。
俺の名前は 「楽時 心夜」(らくとき しんや)ごく普通の高校三年生だ。
だが成績は常にトップ、その上スポーツも万能な方だと思う。その面だけを見れば普通の高校生ではないのかもしれない。顔つきも悪いし、、、そんなことはないと思ってるんだけどね、、うん
小さい頃は頭も悪く、ガタイも小さかったのでよくいじめられていた。
けどそんな自分を変えたくて、格闘技ジムを経営している叔父から格闘技を習い始めた。
おかげでガタイもデカくなったし、俺をいじめていた奴らも全員返り討ちにすることができた。
それを機に勉強にも精を出すようになった。おかげで今では全国模試で3位の実力だ。
おまけに彼女もいるし、概ね満足な青春を送っているのだが、、、何かが足りない、
そう、あれだよあれ、、わかるよね???
「異世界転生」だよ!!!
やっぱ分かっちゃった??だよね〜
こんなタイトルの小説読んでる時点で君も十分重症だよ、うんうん
少しはそう言った願望があるんじゃない??笑笑
夢見ちゃったりするよね?ね?笑
とにかく異世界転生と言うビックイベントがなぜかまだ訪れない、おかしい、、、
普通ならそろそろうっかり死んじゃって神様が別の異世界に転生とかあるでしょー
魔法使えるーとか、最強になるーとか、君は選ばれた存在だーとか。
なーんで俺には来ないのよー
俺日頃の行いはいい方だと思うんだよ本当に。
困ってるお年寄りとか見かけたらすぐに助け行くし。虫一匹だって大切にするし。
なのに、、、、なのに、、、、
なんで俺は異世界転生できないんだーーーーーー!!!!!!
そして今日も俺は学校へ行く
と言うわけで始まります。「俺たり」次回もお楽しみに
今日も私は今日もいいことありませんでした。
皆さんはどうでしたか?