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月夜譚 【No.1~No.100】

昔も今も、これからも 【月夜譚No.3】

作者: 夏月七葉

 このグローブには、青春の思い出が目一杯詰まっている。解れた糸にも、擦れて薄くなった革にも、その一つひとつに想いや記憶が染みついている。

 青く澄み渡った空、打ち上がるボール、仲間たちの笑い声。そして、悔しさに流れた苦い涙も。グローブを撫でているだけで、脳裏に蘇ってくるようだ。

 良いことも悪いことも全部、あの時の気持ちを忘れてしまわないように、今日のような日には必ず持って歩くことにしていた。

 名前を呼ばれて顔を上げると、自分と同じユニフォームを身に着けた人影がこちらに向かって手を振っている。

「今いくよ!」

 軽く返事をして新品のグローブに持ち替え、駆けるようにチームメイトの許へ向かった。

 彼等も昔の仲間も、自分にとって何にも代え難い宝物だ。今も、そしてこれからも変わらずそうなのだろう。


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― 新着の感想 ―
[一言]  現代文のテストに出てきそうな文章でした……。こんな文章が書けたらなぁ。
[良い点] 青春映画のワンシーンのようで良かったです。 爽やかさを感じますね。
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