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異世界転移―オッサンら、生斬る!5部

            〔冒険者〕

なんて、心踊る後景だろう。

空想上の種族だと思っていた、獣人、エルフ、ドワーフが普通に居る。

中世ヨーロッパ調の建物や服装、剣に杖魔女帽子に獣耳。

俺の知る、異世界イメージのまんまや!


ひょっとして⁉

 

こっちに来た人が、あっちに帰って広めた情報ちゃうやろうか。じゃなきゃ、ここまで一致せんろう。


「ノリさんトモさん、キョロキョロしてると迷子になりますよ!ギルドの受付時間過ぎちゃいます」ルーア先輩、そう言われましても~!


「ルーア先輩。その登録したあと、街の見物できないでしょうか~ね~ぇ」ダメもとで聞いてみた。


「今日は、無理だと思います。登録に時間掛かると思いますから、急いで下さい」

 

残念やけど、引率してくれているルーア先輩を困らせる訳には行かない。

知之も残念そうだが、同じ気持ちだろう。


探検したい気持ちを、グッと堪えること10分程だろう。

赤色の大きな旗が吊された、建物の前に来た。


Гここが、冒険者ギルドです。私しが対応しますから、必要以外話さないで下さいね。異世界から来た事は、絶対に内緒ですから!」


そう言うと、一際大きな扉を開け入って行くルーア先輩。俺らも後に続く。


中の造りは、吹き抜けバー風だ。正面奥に有るカウンター、3つに仕切られた窓囗にはそれぞれに女性。かなり広い、100平米は軽くありそう。螺旋階段、2階があるようだ。


右端の窓囗女性に、ルーア先輩が。


「こんにちは、サシル。後ろの2人、冒険者登録御願いします」


「こんにちは、ルーア。相変わらず忙しそうね、最近ニーナさん見かけないけど」


「師匠は、また研究に没頭中。そこで、師匠の知人の引率ってわけ。この後、防具屋行くから登録お願い」


「そうなの、急ぐわね。1人づつ行きます、そっちの方から」知之さんご指名頂きました。


「じゃぁ、僕からお、お御願いします」緊張してるな。


「この石板の上に、どちらでも構いませんので、手を置いて下さい。質問しますので、真実を答えて下さね。お名前と年齢を、御願いします」


「ハヤシ、トモコキ 40オです」


「今までに、他のギルド登録したこと有りますか?」


「有りません」


「今までに、犯罪歴ありますか?」


「有りません」


「犯罪を犯したいと思いますか?」


「思いません」


「ギルド員となるに辺り、治安維持活動、非常招集に応じる義務が生じます。応じる意志は有りますか?」


「応じます」


「はい、以上になります。もう、手をどけて貰って構いませんので。次は、そちらの方同じように御願いします」


俺も全く同じ事をくり返した。登録中、サシルさんからも甘い良い香り!

サシルさんも石板に手を置いてるから、魔力使ってるんやな。

この人も、すごく綺麗やな。赤毛の長髪を頭の後ろに一纏め、肌は褐色。何より手が美しい、年の頃は20代前半ぐらい。

学生時代は、女子水泳部主将て感じかな。

俺も、無事終了。


「手続きは以上ですが、冒険者登録費2.000リルに、本日からの1年分の国税3.000リル。合計5.000リル、二人分だから10.000リルになるけど、ルーアでいいのかしら?」


「うん、私しが払うね。師匠から預かってるから、はい!」ルーア先輩、ジャラジャラ音のする袋から金貨を1枚払った。

後にルーア先輩に教えて貰った、こっちの通貨リル。

白金貨1枚が、1.000.000リル

金貨1枚が、 10.000リル

白銀貨1枚が、1.000リル

赤銀貨1枚が、100リル

黒銀貨1枚が、10リル

銅貨1枚が、1リル

6種類の硬貨で、成り立っている。


「じゃあ、冒険者登録証を作製しますので、少々お待ち下さい」そう言い残し、サシルさんは後ろの扉を開けて、この部屋から出て行った。


「すぐに出来ると思いますよ。貰う登録証は、身分証明書を兼ねてますから呉々も、無くさないようにして下さい。再発行出来ますが、ペナルティー料取られます。因みに、20.000リル掛かって再発行した、私しの登録証がこれです」紛失したんかい!

ルーア先輩が見せてくれた登録証は、名刺ほどの大きさで金属製。こっちの字で何やら彫られいるが、俺と知之には読めない。


「ルーア先輩、僕ら読み書き出来ないけど大丈夫かな?」知之


「大丈夫です! 読み書き出来ない方、大勢居ますから。ちゃんとした教育を受けられる方は少ないんですよ。私しも師匠に… まあ、何とかしてくれますから、大丈夫ですよ」


話しの途中に詰まったルーア先輩、何かしらの事情を察する。大人のおっさんは、スルーする。

サシルさんが、戻って来た。


「お待たせしました。登録証お渡し致します。こちらハヤシ様、これが、マツヤス様です。

登録証とギルド規約の説明を、受けて頂きますので移動して頂きます」


カウンター内から出てきたサシルさんの後を付いて行く。ルーア先輩は、下で待っているとのこと。

階段を上り、直ぐの部屋に案内された。

教会に有るような椅子が並び、教室のようだ。前にスペースが有り、木製の脚立の上に、厳つい小人の髭オヤジが座っていた。


「何じゃ!今度の新人は、オッサンだな」

イヤイヤあんたの方が、どう見ても年上だうう!


「ローさん、よろしくお願いしますね、お二人共しっかり話し聞いて下さいね」そう言ってサシルさんは出て行った。


「二人共前の椅子に座れ」そう言うと、脚立から降りることなく話しはじめた。


「わしは、ローホイヤー。ここの指導員と素材鑑定士を、しておる。まず、最初に登録証を出せ。まん中に小さなトゲが、出ているだろう。そこに指を押し当てろ、痛くは無いから」


良く見ると1mm無い程のトゲが有る。躊躇わずに指を押し当てた。


「押し当てたな、これで正式にお前達だけの登録証となった。他人が使用すると黒く変色するようになっおる。物主が使用すると光るのじゃ!

使かう時には魔力を流す、判ったか。ギルドの受付や検門所での提示は、光らせる事が本人である証明になる。

次はランクじゃが、お前達は一番下のEランクじゃ。

ランクは、依頼をこなすことで与えられるポイントで昇格する。

当然、昇格するほどに依頼内容は難易度を増す。

その分、報酬も良いが比例して危険度も高い。

あと、魔物や魔石、アイテムの買取もギルド内で行っているから、依頼完了報酬以外にも、金になるから上手くやれ。

最後に、冒険者は自由と正義の元にある。

これに、反した者は厳罰する。

心して置く様に以上で終了じゃ!たった今から2人は冒険者だ、頑張れよ!」そう言うと、慢心の笑顔で親指を立てた。


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