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29. 家での騒動

「家に移動するということは、ものづくり大会に勝ったのですね」

「ああ、まあな」

「おめでとうございます。他にもいろいろ聞きたいことはありますが、取り敢えずその家に行きますか」

「ああ、そうだな」


 そして俺たちは、ここの宿から新居に移動した。


「よし、準備できたな?」

「ええ、大丈夫よ」

「はい」

「できています」

「はい、大丈夫でございます」


 それぞれの返事が聞こえ、俺たちは新しく住む家に行くことにした。

 十数分歩いたところにあった。


「——ここ、だな。着いたぞ」

「やっとね。でもさすがは一等地」

「こんなに大きいなんて……」

「そうですね。これならこの人数で使ってもまだまだ部屋が余りそうなくらいですね」

「中に入るのが楽しみでございます」


 俺たちは少し疲れたため早く休みたかった。なので、この家を見て気が急いだ。


「じゃあ、入るか」


 俺たちはこの大きい家に入った。


「おー、空き家のわりには綺麗だな」

「そうね。じゃあ部屋はどうする」

「ああ、その事なんだが」

「うん? 何か良い案でもあるの?」

「いやな。やっぱり年頃の女と男が同じ屋根の下で暮らすのは色々ダメなんじゃないかと思ってな」


 いろいろ考えてみてやっぱりそういう結論になった。


「だから、俺だけで宿に戻ろうかと」


 俺が今考えている事を言うとみんなが呆れているような、怒っているような顔でにこちらを見た。


「何言ってるのショウ! この家はショウが勝ち取ったような物でしょ!」

「そうです! だからショウさんが出て行くくらいなら私たちが出ていきます!」

「ええ。それともショウさんは私たちと暮らすのは嫌なのでしょうか?」

「嫌……じゃない」

「だったらいいじゃないですか。何を心配しているのですか?」

「そうですよ。ショウ様。ショウ様は鈍感だからそんな間違いなんて犯せませんよ」

「それはそれで男気がないみたいな感じで言われてるから腹立つけど——分かったよ。こんな事はもう言わない」


 俺以外は気にしていないのだ。ならいいじゃないか。逆にハーレム環境で得するのは俺だけじゃないか。問題……ないよな。

 まだ少しだけ心配だったが、とどめの一言を言ってきた。


「それに同じ屋根の下って言うなら宿での暮らしも一緒じゃない。部屋が一つ隣なだけでしょ。宿なんて」

「まぁ、そう考えれば一緒……なのか?」

「そうです。宿と大して変わりません。——それに、エルフの村に行くから、この家はまた長いこと開けておくと思いますし」

「そうだな。じゃあこれからよろしくな」

「うん」

「はい」

「ええ」

「分かりました」


 ちゃんと全員の声が聞こえて一安心だった。

 みんなの意見に流された感じかするけど、まぁいいかな。もう終わったことだし。

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