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「王妃様、お招き下さりありがとうございます。」


「もうユリシェやめてやめて。ここには私達だけなのよ。それにせっかくの家族の時間を邪魔してしまってごめんなさい。」


 ピンクブロンドの可愛らしい顔をした女性がユリシェを見ると嬉しそうに微笑んだ。


 この方が王妃様...なんとなく王妃様って人はもっと怖そうなイメージをしていたけれどそうでも無さそうかな?とっても気さくな方な感じがするし、お母さんとお知り合い?なのかな。


「ふふ、相変わらずねヴィヴィ。ルイディルとアランディルは前に紹介しているから、カメリア来なさい。...娘のカメリアよ。」


「サ...ーチェ、伯爵、が娘、カメリアと申ちましゅ。3しゃいに、なりまちた。」


 うぅ〜さ行がまだ上手く言えないのよね。これで不敬罪になんかなったりしないよね?大丈夫だよね!?


「キャー!可愛いわ、カメリアちゃん、此方にいらっしゃいな。」


「?あい」


「カメリアちゃんプニプニねぇ。私の周りは男ばかりだから全然可愛くないのよ。やっぱり女の子は良いわよねぇ。あと1人頑張ってみようかしら?でも、また男の子だとなぁ〜。ねぇユリシェ、カメリアちゃん頂戴?」


 王妃様─ヴィヴィアンナ様─は可愛らしく首を傾げてユリシェに言うが


「ヴィヴィ、寝言は寝て言わないと意味が無いのよ?」


「...冗談です。ごめんなさい。...だってね、ザイードはもう9歳になってしまったしクリフトももう7歳よ。このプニプニさなんて全くなくなってしまったのよ。あ!そうだわ、ルイ君もアラン君もクリフトと仲良くしてくれてありがとう。もうすぐ2人共、勉強が終わったらここに来てもらうように言ってあるから遊んであげて。」


『カメリアちゃんはずっと私といましょうね。』とヴィヴィアンナはカメリアをその腕から離さずにいる。







「母上」


「母様」


「あらやっと来たのね。私の親友のサーチェ伯爵夫人とその子供達が来てくれたの、ご挨拶して」


「サーチェ伯爵夫人、お久しぶりです。」


「ザイード殿下、大きくなられましたね。お勉強お疲れ様です。」


 9歳になったザイードは栗色の髪にヴィヴィアンナに似たアーモンド色の瞳が何処か色っぽくとても整ったお顔をしている。


「お久しぶりです。」


「クリフト殿下もいつも息子達と仲良くして頂きありがとうございます。貴方達もご挨拶なさい。」


 クリフトはルイディルとアランディルの双子と同い年の7歳である。母親であるヴィヴィアンナにそっくりな顔をしており女の子に間違われそうな可愛らしいお顔だ。


 兄達はそれぞれ王子2人と挨拶をして次にヴィヴィアンナの腕に抱かれているカメリアに視線が集まった。


 焦るな私!ここは王妃様の膝から降りてご挨拶した方が良いのよね。でも、王妃様、降ろしてくれなさそう...どうしよう!


 カメリアが焦っているとユリシェがヴィヴィアンナに『カメリアが困っているわ。降ろして挨拶させてあげて』と苦笑いしながら言う。


「えぇー私のお膝の上で挨拶しても良いのよ?」


「母上、可愛らしい子を困らせては可哀想です。」


 口を尖らせながらもカメリアを降ろしてくれた。


「ジャ、ジャイ...ード殿下、クリフト、殿下、おはちゅに、お目にかかりましゅ。シャ、ーチェ伯爵が、娘、カメリアと申ちましゅ。」


 ザイードって言いにくいなぁ。でも、なんとか挨拶できた。よかった。


「カメリアちゃん、よく出来ましたぁ。さぁ戻っておいで。このマドレーヌ美味しいのよぉ。」


 ヴィヴィアンナに呼ばれたのでまた膝の上に乗せてもらい美味しいマドレーヌを頬張るのだった。




ここまで読んで下さってありがとうございます。




ヴィヴィアンナ・ワルドー

ピンクブロンドでアーモンド色の瞳

ワルドー国の王妃

ザイードとクリフトの母親

ユリシェとは学生時代からの親友


ザイード・ワルドー 9歳

栗色のアーモンド色の瞳

ワルドー国 第一王子

瞳は母親と同じだが作りは父親に似ている

今はカメリアを妹のように可愛がる


クリフト・ワルドー 7歳

栗色にアーモンド色の瞳

ワルドー国 第二王子

髪色も瞳も兄と同じだが顔の作りが母親に

似ているので良く女の子に間違われる

小さいカメリアにどう接していいのか戸惑っている




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