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遅れてすみません(汗)
「ただいま」
4階まで上がり突き当たりまで行くと一際目立つ煌びやかな扉があり、その扉をザイードはなんの躊躇もなく開けた。
「ただいまじゃない!何処に行っていた...」
ザイードの声掛けに書類と睨めっこしていたレッキスが徐々に顔を上げると
「レッキス様、お久しぶりです。」
「お兄様、この腹黒殿下どうにかして下さい。」
「...」
妹の幼馴染みであるカメリアと妹、そして見知らぬ男子生徒がザイードの隣に立っていた。
「な、何故カメリア嬢やファージーが?殿下、どういうことですか?」
「ん?簡単な事さ、カメリアやファージー嬢を仲間にしようかと思ってね。今、部活見学中らしいんだ。」
「...それは良い案かもしれませんね。」
「お兄様?」
「ファージーもカメリア嬢も即戦力になりそうだ。しかし、部活見学中ならまだ他にも行きたい所があるんじゃないか?良いのか?」
言葉の意図が分からずカメリアは首を傾げる。
「お兄様、そもそもここはどういった活動をする部活なの?殿下に勝手に連れてこられたのよ。」
「...殿下。ファージー、俺がなんの部活に入っているか話さなかったか?」
「...えーと...まさか...嘘でしょ?わたくし達を!?」
「ああ、そうだ。カメリア嬢、ここは生徒会室だ。」
「「えー!!!」」
「やっぱりそうか」
カメリアとファージーは驚き、ノアは納得した顔をする。
「生徒会室って事は2人は生徒会役員って事だよね。納得はするけど、私は生徒会役員なんて荷が重いよ〜」
「わたくし達は、楽しい部活に入る予定なのよ。そこで良い人がいれば将来安泰ですもの!」
「だったらファージー嬢だけ他の部活に入ったら良いよ。リアは、良い人なんていらないんだからね。」
「ファージー、良い人って?それにザイード様、私、出来ればファージーと同じ部活が良いの。私が生徒会役員なんて務まるとは思えないし他の部活も見てないのに決められないよ。」
「カメリア、良い人っていうのは将来の旦那様よ!わたくし達にはまだ婚約者様がいないのよ。まあ、ザイード殿下やクリフト殿下の婚約者候補なんて言われてた時期もありましたが、そんな昔の事はポイッ!だわ。カメリアは、わたくしのお兄様をオススメするけど、でもそれは、強制では無いし心から好きな人が出来たら応援するわよ!それがザイード殿下でない事をわたくしは祈ってるわ。」
カメリアの両手を掴みながらファージーは力説する。その姿に感動するカメリアとまた始まったと片手を頭にやり溜息をもらすレッキスと両腕を組んで見ているザイード、そして途中から空気となったノアは窓の外を眺めていた。
「ファージーそこまで私の事を思って...」
「はいはい、分かったよ。なら色々と部活を見ておいで」
「あら?意外とあっさりなのね」
「リアには嫌われたくないからね」
「さっさと何処かに行きたい...」
「ノア殿、世話を掛ける」
ファージーはカメリアの手を引いて兄であるレッキスに挨拶をして生徒会室を出ていこうとするので、カメリアは慌ててザイードとレッキスに挨拶をして疲れきっているノアの手を掴みファージーに引き摺られるように生徒会室を後にするのだった。
ここまで読んで下さってありがとうございます。
余裕がある時に軽いキャラクター紹介を
まとめたものを出そうと思います。
ほぼ自分の為です...(汗)
本編のストックも作りたい...頑張ります!




