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更新遅れてすみません(汗)

 



「部活?」


「そう!カメリアはもう決まってる?今月中にはどれかの部活に入らなきゃいけないらしいのよ。」


「ファージーはもう決まってるの?」


「いいえ、今日から部活の見学や体験が出来るみたいだから放課後一緒に行きましょう?」


「うん!行きたい。どんなのがあるのかなー?楽しみだね。」





 ───────

 ─────




 初等部、中等部、高等部のそれぞれの棟の他にこの3棟と繋がっている建物の1階部分が食堂となっている。

 2階から上が部室であったり生徒会室があったりするのだ。


 そこの2階にカメリアとファージーそしてノアは、部活見学へとやってきた。


「ちょっと!どうしてノアまで来ているの!?わたくしは、カメリアを誘ったのよ!」


「はぁ...僕もリアを誘ったら君に誘われていると言ったんだ。」


「だったら遠慮したらどうなの?」


「君こそ遠慮するべきだろう。兎のくせにギャーギャーうるさい」


「そっちこそ猿のくせに!!」


 ここに来るまでずっとこの調子である。


「ちょ、ちょっと2人とも〜」




「何をしているんだい?」



 廊下の向こうから聞き覚えのある声がした。


「あ!」


「うわぁー」


「...」


「カメリア、久しぶりだね。元気にしていた?」


 嬉しそうに声をあげたカメリアの頭を撫でながら嫌そうな声を上げたファージーと無反応のノアの方を見る。


「高等部1年のザイード様が何故ここにいらっしゃるのよ」


「ファージー嬢もいたんだね、久しぶり。ここは全ての生徒が使える棟だからね。僕がいてもなんら不思議は無いさ。」


「ザイード様、ノアと会うのは初めてよね。お友達になったの!」


 ルイディルとアランディルに紹介したようにザイードにもノアを紹介した。


「...話には聞いていたよ。()()()()()()のモンキーニ公爵家の次男だと、君がそのノアくんだね。」


「...殿下の誕生日パーティの時以来ですね。リアの友人のノアです。」


「リア?どういう事かな?それは聞いていないけど...」


「ザイード様、ノアはね、カメリアって呼ぶの長いから嫌らしいの。だから、私のことをリアって呼ぶのよ。...でも、お兄様達はあまり良い顔しなかったの。」


 声を弾ませて自分が何故ノアにリアと呼ばれているのか話すカメリアだったが最後は少し落ち込み気味になる。


「リア...ね。カメリア、とっても可愛らしい愛称だからルイもアランも動揺したんだよ。だから気にする事無いさ。」


「だから大丈夫だよ。」と落ち込み気味のカメリアにザイードは視線を合わせて優しく言う。すると、カメリアは顔を上げて「そうなの?」と首を傾げる。


「あぁ、そうさ。動揺とちょっと羨ましいと思ったんじゃないかな?愛称で呼ぶのは親しい証拠だからね。僕もカメリアと親しいのになぁ〜」


「...羨ましい?ええ、ザイード様は親しいわ!じゃあ、ザイード様もリアって呼ぶ?」


「良いのかい?」


「ええ、だって愛称は親しい人が呼ぶのでしょう?ならザイード様にもファージーにも呼んで欲しいわ!お兄様達にも言わないと!」


 カメリアは、後は誰に呼んでもらおう?と楽しそうに考えている。




「よくやりますわね。カメリアが可哀想だわ。腹黒王子ですわね!」


「まさに腹黒」


「ん?何か言ったかい?僕は事実を言っただけさ」


 2人の視線を笑顔で跳ね返す。


「リア、部活見学に来たのだろう?僕の部活を見学して行かないかい?レッキスもいるんだ。どうかな?」


 ザイードはすぐに愛称呼びでカメリアを呼ぶと「そうだった!」と慌てるカメリアの手をさり気なく掴みエスコートしだす。

 ファージーとノアは慌てて2人を追うのだった。






ここまで読んで下さってありがとうございます。

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