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ごめんなさい、少し長いかもです。

 



「はい、座れー」


 クラス分けが発表されてそれぞれ自分の名前が書いてある教室へと向かい席へと着くと数分もしない間に教師が入ってきた。


 何処か気だるげな雰囲気でこの学園には珍しいような男性教師だなとカメリアは思う。


「俺から自己紹介するぞー。Aクラス担当のルワーズ・フォークシーだ。よろしくなーそれから俺は狐の獣人だ。獣人差別派のやつらも中にはいるだろうがここは平等主義の学園だ。人も獣人も貴族も平民も関係無い。まぁ、寮の部屋は平等じゃないがな。」


 狐の獣人なんだ!だから、茶色い耳にふわふわの尻尾だったのか〜。ファージーの丸いふわふわの尻尾も可愛いけど、ふわふわの長い尻尾も可愛いなぁ〜触り心地良さそう!


「あとはだなー、今日のテストで満点を出したヤツが2人もいた。他にも満点に近いヤツも数名だ。今年は優秀だなー、これからもそのまま頑張れよー。んじゃ、お前らの自己紹介してくれ」


「あ、あの!」


 とルワーズが指示を出すとカメリアの前の席に座っていた女生徒が手を挙げる。


「ん?なんだー?」


「その満点者2人と言うのはどなたですの?」


「おー、えーと、モンキー二とサーチェだ。」


 ...ん?サーチェ?私以外にもサーチェって名前の人がいたんだ!満点とか凄いなぁ〜


「う、嘘ですわ!わ、(わたくし)が満点では、無いというのですか!?」


 この子、相当な自信があったんだね。まぁあのテストわりと簡単な方だと思うから満点取れるって思ったのかも!


「嘘じゃねぇーぞー。ノア・モンキー二とカメリア・サーチェだ。お前は確か...」


「キャシー・ラナーですわ!公爵家の名前を教師がお忘れですの!?」


「ん、あぁ。ラナーは、20人中16位だぞ。このクラスの中じゃ、下だ。それに俺、言ったよな?平等だと。貴族爵位なぞ関係ねぇんだよ。」


「な!わ、私が、この私が16位...」


 え!!ん!?!?私?私なの!?満点だって!

 凄く、嬉しい!!!!


「カメリア、さすがね。」


 隣の席にいたファージーも自分のことのように喜んでくれた。


「ファージー、ありがとう!」


 カメリアはファージーとも同じクラスになり、席は自由だとかいてあったのでファージーと隣の席にしたのだ。


「おかしいですわ!この私がそんな点数なわけないですわ!」


「はぁ、めんどくせぇなー。んじゃ、全員にテスト返すからなー。その前に自己紹介してくれー」


  まだギャーギャー騒ぐ女生徒をルワーズが強制的に静めて前から順番に自己紹介をし始めた。





「もう昼だな。今日はここまでだ。授業は明日からになるからなー忘れ物すんなよー。じゃ、解散」


 一通り自己紹介が終わるとお昼の時間になっていた。


「ファージー、食堂に行こう!」


「ええ、何があるか楽しみね。」


 と、教室を出ようとしたカメリア達だったが、先程の女生徒に呼び止められた。


「ちょっとサーチェ伯爵家のカメリア様、ラビート公爵家のファージー様に馴れ馴れしいのではなくって?それに貴女のような伯爵家がラナー公爵家である私、キャシーが負けるはずが無いのよ。何か不正でもしたのではなくって?」


 馴れ馴れしいのは、幼馴染だからだし、テストは事前に貰った教科書を読んだだけだからなのに...


 何て口を開いたら良いのか考えていると


「キャシー様、わたくし、カメリアとは兄を含め幼馴染ですの。それにカメリアはとても優秀なのよ!」


 ファージーが言い返してくれたのだ。


「は!?カメリア様が優秀?たかが、伯爵家でしょう?公爵家に適うはずありませんわ。」


「優秀よ。とっても!それにここは平等主義の学園ですのよ、その差別的な発言はよろしくないわ。」


「学園を出れば平等では無いのだから今から教え込んだ方がカメリア様のためですわ。」


「ねぇ」


 扇をカメリアに向けながら話すキャシーに嫌な気分になりカメリアは、俯いてしまった。しかし、そこで思いもよらぬ人物が話に入ってきた。


「何かしら、ノア様」


 ...この人がノア・モンキー二くん、だよね。同じ満点を取った人


「その子が優秀なのは確かだよ。もうこの学園の課程を全て終わっていて本当はこの学園に来なくても良いはずなんだ。それくらい、有名だよこの子。知らないの君くらいじゃないかな、このクラスで...いや、この学年で」


「な、な、な、な!!...ふん、きょ今日は、このくらいにしておきますわ。」


 後ろに何人かの女生徒を引き連れて教室から去っていった。


「ありがとう、モンキー二くん」


「いや、君の優秀さは耳にしていたから。君、あの商会を作った子でしょ?」


「うん、私の商会まで知ってくれてるんだね!でも、優秀とかそんなんじゃないよ。私に教えてくれてた先生の教え方がとってもわかりやすいからだよ。モンキー二くん、助けてくれてありがとね。」


「ノア」


「え?名前だよ。」


「あ、うん。ノアくん、私はカメリアって呼んで」


「カメリア...長い。」


「そうかな〜?じゃあ、カメ?」


「なんでそこを...リアは?」


「リア?良いよ。そんな愛称で呼ばれた事ないから新鮮!よろしくね、ノア」


 ファージー以外に新しい友達を作る事が出来て嬉しそうなカメリアとカメリアの手を握りながらカメリアにバレないようにノアを睨むファージーの視線を軽く受け流してファージーとは反対のカメリアの隣に行き、食堂へ行こうとノアは声を掛けた。










ここまで読んで下さってありがとうございます。


ルワーズ・フォークシー(26)

無造作ヘアーでいつも気だるげ


キャシー・ラナー

ラナー公爵家の長女

思い込みが激しい性格


ノア・モンキー二

黒髪に碧い瞳の男の子

あまり表情が変わらない為

喜怒哀楽が読み取りにくい

モンキー二公爵家の次男

※番外編誕生日パーティの裏側で

に後書きで少し登場






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