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「お父様、陛下、あの...」

「ん?なんか閃いたか?」

「カメリア、どうしたんだい?」


「お医者さんの学校を作るのはどうでしょう?貴族も平民も関係無く学べるようにして専門分野を選択出来るようにクラス分けもしていければどうかと...ただそれをすぐに国が動く事が出来ないのは分かるので、とりあえず、領地で試験的にやってみればもしも、感染症とか出たら感染する前に防げるかな〜と」


 と自分が先程考えた事を目を煌めかせていたロックと心配そうにカメリアを見ていたアイバートに話す。


「...」


「...」


 カメリアが話終わるとロックとアイバートは黙ってしまいカメリアは不安に駆られる。


 ...ダメなのかな...でも、私の考えじゃ甘いだろうし結局はお父様任せになる考えだからダメなのかも...。

 変な事を言ってごめんなさい。って謝らなきゃだよね...。でも、孤児院の子達を思うと心のケアが出来るお医者さんは必要だと思うんだよね。資金が必要なんだよね...なら、私が何かアイディアを出して資金を調達できれば良いんじゃないかな!?

 うん!それだ!それで行こう!...でも、何が良いかな〜


 と考えていると


「す、す、す、す、す、」


「...す?お父様、どうしたの?大丈夫?」


「素晴らしい!!!カメリア!!!5歳でその考えが出来るなんて本当に天才だよ!よし、お父様の領地で作ろう!」


「おい、アイバート、本当にカメリアはお前の子なのか?頭の出来が違いすぎるだろう。...カメリア、その医者の学校を作るにも資金や教諭達も必要になるがどうするんだ?」


「えーと、資金はまず商会を作って何か売れそうな物を作ろうかと。先生達は引退した人にお願いしたりします!甘い考えだって分かってるけど、でもお医者さんが増えたら良いと思うから!」


 最後、遠慮がちにどうでしょう?とロックに言うとロックは目を細めて考える仕草をする。


「おい!頭が違いすぎるとはどういう事だよ。ったく、カメリアこいつの言う事は気にするな。資金はお父様が出すから気にするな。な?」


「いやいや、それではカメリアの教育上良くないだろ。良くこんなに甘やかされて我儘に育たなかったな。不思議でならん。」


「それは俺も思う。ま、ユリシェの教育とカメリアの持って生まれた才能だな。うん」


 我儘になんてならないよ!

 こんなにも良くしてもらってるのに我儘になんてなったらバチが当たっちゃうもん!


「お前はアホだと思ってたがやっぱりアホだな。カメリア、アイバートに頼めば全て上手くいくと思うがお前はどうする?」


「いえ、自分でできる事はやりたいです。やらなきゃ意味が無いと思ってるので...」


「そんなぁ〜カメリア、良いんだよ。お父様に任せてくれれば」


「はぁ、お前は黙ってろ。カメリア、お前はまだ5歳だし甘い考えではあるがやろうと本当に思うのか?」


「はい、今すぐにどうこう出来る年齢ではないですのでまずは資金集めをします。そして、私自身を信用してもらえるようにして信頼出来る人を作ってからお医者さんの学校を作ろうと思います。」


「ふ、面白い。やれるだけやってみろ」


 ニヤリと笑いカメリアの頭を撫でた。

 それをアイバートがすぐさま払い、カメリアを自分の元へと引き寄せる。


「カメリアに触れるな!俺のかわいいカメリアなんだ。」


「ったく、そこのアホに愛想が尽きたら俺がお前の()()()になってやるからな。」


 ハハハと大きな声で笑いながら終わりだと言うように部屋を出て行ってしまった。


「カメリアが愛想など尽かさない!...だよな?カメリア」


 と先程まで自信満々に言っていたのに最後の方は自信が無くなったのか頼りない声でカメリアに問う。


「お父様、大丈夫よ。私はずっとお父様が大好きだもの。」


 とぎゅうと抱きつくと嬉しそうに「そうかそうか」とだらしなく笑う。


 陛下に言ったからにはちゃんと実行してかなきゃ!!

 ルカ達にお願いして手伝ってもらおうかな。


 カメリアに新たな目標が出来たのだった。












ここまで読んで下さってありがとうございます。


台風19号酷かったですね...

直撃して怖かったですが私の所は何ともなく

無事です。皆様の地域は大丈夫でしょうか?

読者様の無事を祈っております。





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