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「コールネル子爵、久しぶりだね。君の息子には散々頭を悩ませられたよ。」


「コールネル子爵、神父殿、詳しく聞きたいので我々と来てもらおう。」



「ザ、ザイード、殿下!?何故ここに!?」


「は!?殿下!?な、な、な、なんで!?」


 コールネルと神父は慌て始めるが騎士達に逃げないように囲まれた為、逃げれない。



『キュイ』


 小さな鳴き声が聞こえて何処からだろう?とキョロキョロするカメリアをどうしたのか?とアイバートが問う。


「もみじの声が聞こえた気がして...あやめ、もみじいるの?」


『チュンチュン』


 肩に止まっていたあやめに聞くと窓の所へと向かったのでそちらに目をやるともみじがいたので、近くまで行くと着いてこい!と言わんばかりにもみじが走り出した。


「お父様、もみじが来てと言ってるので着いてきましょう。」


「え?カ、カメリア?もみじの声が分かるのかい?」


 もみじの後を追うカメリアを慌てた様子でアイバートと妖精姫ですわ!とまた目をキラキラさせたアンナ、何も発しはしなかったが期待を含めた目をしたグレナーがカメリアの後を追い出した。


「ぼ、僕も行きます!」


「俺も」


 その後をルカとアルが追った。


「...せっかく僕が来たのに」


 とイジけるザイードとそれを宥めながらもカメリアの行方を気にするレッキスは、カメリアの後を追いたいと思うが2人には他にもやる事があるので諦めるのだった。









 もみじの後を追っていたら1つの部屋で止まった。


「...ここは」


 立ち止まったもみじを不思議に思いどうしたのか聞こうとする前にアルが驚いたように言葉を発した。


「アルさん、ここ知ってるの?」


「...ここだよ。地下へ繋がってる部屋」


 と少しだけ震えた声で言うアルは、この部屋を見たくないというように目を逸らしている。


「なら早く助けに行かなきゃだね!アルさんは殿下達と一緒にいてくれる?ここを知ってる人が殿下達の所にもいないと困ると思うの。ここから先はルカも知ってるみたいだから」


「い、いいのか?」


「うん、大丈夫!」


「...わかった。...それと」


 ありがとう。と小さな声でカメリアにお礼を言ってザイード達の元へ走っていった。


「...ルカごめんね。ルカも怖いよね?」


 アルの怖がりようを見るときっと一緒だったルカも怖いはずである。しかし、ルカかアルがいてくれないと地下にいるであろう子供達が、顔を知らないカメリア達を見てパニックをおこしてしまうかもしれないのだ。なので、出来ればルカかアルには傍にいて欲しかった。


 しかし、アルはこの部屋を見ただけで震えてこの部屋の扉さえ目に入れたくないような感じだった。だから、カメリアはアルを外した。そうすると残るはルカしかいない。ルカが怖がってないか恐る恐る見るが...


「いえ、大丈夫です。僕は、カメリア様が、傍にいてくれるので、怖いとは思ってません。不思議ですね、カメリア様が、いてくれるって、思うだけで、力が湧いてくるんです!」


 と笑ってくれたルカにホッとしてカメリアも笑顔を向けた。


「さて、話もまとまったようだね。行こうか」


 今までことの成り行きを見守っていたアイバートが口を開いた。


 ルカを先頭にアイバート、カメリア、アンナ、グレナーと地下へと向かった。









ここまで読んで下さってありがとうございます。


咳って中々治らないですねぇ(´×ω×`)

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