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とうとうこの日がやって来てしまった。
「カメリア、可愛いわぁ〜!お人形さんみたいよ。さすが、私達の子ね!」
「カメリアお嬢様、お美しいです。妖精のようです!」
「お嬢様、なんて素敵なのでしょう。まるで月の女神のようです!」
ユリシェに、アンナとマリーがそれぞれ思った事を口にしてカメリアを褒め称える。
そう、今日はカメリア5歳の誕生お披露目パーティなのである。
カメリアの意向で盛大では無く、サーチェ伯爵家と交友が深い貴族を招待している。
その中には、幼馴染でとても仲が良いラビート公爵家のレッキスとファージーもいる。
「今日は我が娘のお披露目パーティにお集まり頂きありがとうございます。」
「本日は私の為にお集まり下さりありがとうございます。皆様、どうぞ楽しんでいって下さいませ。」
よ、よし!噛まずに言えた。
こんな大勢の人の前で喋るなんてした事無かったから緊張したぁ。
「カメリア!おめでとう!」
ファージーが1番にやって来てくれてお祝いの言葉をくれた。
「ありがとう、ファージー!ピンクのドレス、とっても似合っているわ。」
「それを言うなら、カメリアだって瞳の色にあった紫のドレスがとても似合ってるわ。妖精のようね。」
「ふふ、アンナと同じ事を言うのね。ありがとう。」
「カメリア嬢、おめでとう」
「レッキス様、ありがとう。お久しぶりですね。学園は楽しいですか?」
「久しぶりだな。あぁ、日々学ぶ事が多くて大変だが、充実している。」
「ちょっと!お兄様、まずは綺麗なカメリアを褒めなくては!貴族男性の嗜みよ。」
腰に手を当ててレッキスを叱るファージーは2年前とは随分変わった。良い方向に。前は、オドオドしていたが、今は明るくなりハキハキと物を言うようになったのだ。
「あ、あぁ。すまない。カメリア、とても綺麗だ。」
「ふふ、レッキス様は昔からファージーに勝てないのよね。ありがとうございます。お世辞でも嬉しいですわ。」
「い、いや。お世辞では...」
と、頬を赤くしながらもごもごと言っているがあまり良く聞き取れない。
「?レッキス様?」
「やぁ、カメリア。今日は一段と美しいね。そして、誕生日おめでとう」
どうしたのかと、レッキスに近寄ろうとしたカメリアだったが、それをある人物が阻止した。
「まぁ、ザイード様!?どうしてこちらに?」
「双子がクリフトに誕生日パーティがあると言ってるのを耳にしてね。お忍びで来たのさ。大々的に僕が来るとなると色々と面倒だからね。僕の可愛いカメリアの誕生日を祝わないなんて有り得ないだろ?」
「殿下、安易な発言はカメリアを危険な目に合わせます。お引き取り下さい!それに、殿下ともあろうお方が盗み聞きとは」
と、カメリアとザイードの間にファージーが入ってきた。
いつもこの2人は、こういうやり取りをしているけれど...
「仲が良いのね。」
「「は!?」」
「ハモったわ。ふふ、仲良い証拠ね。そう思いません?レッキス様」
「ああ、そうだな。」
「冗談じゃ無いわ!最近、わたくしまで殿下の婚約者候補と言われるようになって目覚めが悪いのに、カメリアにまでそんな事を言われたら...」
「まぁ、ファージー、婚約者候補になったの?」
「ううん、そんな話当事者同士では出てないのよ!なのに、周りが勝手にそんな事を言い出したの。嫌になっちゃうわ。」
「公爵家だから色々大変なのね。でも、5歳になって婚約者がいないのって色々言われちゃうのかなぁ?」
「大丈夫よ!成人するまでに出来てれば問題無しなはずよ。わたくしだっていないんだから。あ!お兄様なんてどうかしら?まだ婚約者いないし、ねっ?お兄様!」
「あ、あぁ」
「レッキス様は学園でザイード様と共にとても
オモテになるってファージー言ってたじゃない。私なんかより素敵な方がいらっしゃるのに、私なんかが婚約者候補とかになったらレッキス様が可哀想だわ!」
「何で!どうしてカメリアは、自分の魅力に気付いてないの!?」
「...フラれた...」
「お兄様、フラれた訳じゃ無いからしっかりして!」
「レッキスなんかより、僕の方が良いに決まってるよね?」
「もう冗談は良して下さい。」
「いや、冗談では無いんだが...」
「お兄様、自分の魅力に気付いていない今がチャンスよ!カメリアを頑張って振り向かせて!わたくしは、カメリアと姉妹になりたいわ!」
ファージー、レッキス、ザイードがああだこうだ言っているのを少し離れてニコニコしながら見ているカメリアを保護しに向かったアランディルとルイディルが加わるのだった。
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