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執筆の励みになります。

ブックマークや評価もありがとうございます。

とても嬉しいです。


誤字脱字報告も大変有難いです。

助かってます。ありがとうございます。

 



「という事になって連れて来たの」


 アイバートが帰って来た為、彼を連れて執務室へと向かいカメリアはアイバートに今日の事を簡単に話した。


「カメリア、何もされ無かったかい?」


「ええ、私は大丈夫よ、お父様。それでね、この子を雇って欲しいの。何処か人手が足りてない場所にでもどうかな?って」


「カメリア、この伯爵家はね。信用出来る者しか雇わないんだ。サーチェ伯爵家を守るためと使用人達に変な疑いをかけないためだ。分かるね?素性がハッキリしていない彼を簡単に雇う事は難しい。」


「...じゃ、じゃあ、()()()()を作るのは?」


 お父様が言う事は分かる。素性が分からない者のせいでお父様やお母様、お兄様達が危険な目に合うのは絶対嫌だもの。

 でも、彼の事を思うとそう簡単には諦められない。ここで雇わなくて、またレイヴィス様のような人に殴られたりしてしまうかもしれない。

 前世の私のようだから...見捨てられないんだよね。


「試用期間?なんだい?それは」


「え、えーと。期間を決めて働いてもらってこの子の上司の人の評価や周りの使用人達の評価が総合的に良ければそのまま雇って、良くなければごめんなさい。ってするの。期間は...2週間とか?どうかな?」


 そう話をするとお父様は、顎に手を持って考え始める。


「...うん、それは面白そうだ。採用しよう。それに孤児院の事も聞きたいからな。君、名前は? 」


「あ、はい!僕は()()と申します。」


 ルカをアイバートに会う前にお風呂に入ってもらい服もちゃんとした物に整えると先程までは分からなかったが、美しい少年となったのだ。


 藍色の肩に軽くつく髪と月のような瞳をした少年である。


「お父様、ベアードがいつも人手不足って言ってたからベアードのところは?」


「うーん、そうだね。彼なら指導も上手いだろうしね。ルカ、とりあえず君は明日から庭師見習いだ。」


「はい!ありがとうございます。」


「今は、孤児院の詳しい話を聞きたい。カメリアは部屋に戻って良いよ。」


「はい。ルカ、また後でね。」


「あ、あの。ありがとうございます!!」


 ルカは頭を下げてお礼を言う。そんなルカに微笑んでカメリアは部屋を出た。







 ───────

 ─────





 コンコン


「お母様いらっしゃる?」


「どうぞ」


 ユリシェの部屋に入り、アンナに紅茶の用意をしてもらう。


「お母様、今日のお土産です。気に入って貰えると嬉しいのだけど...」


 と言って、カメリアはユリシェに今日選んで買ってきたウサギの刺繍が入ったハンカチを渡した。


「お母様、うめを気に入ってるでしょ?だから、ウサギの刺繍のハンカチにしたの。どうかな?」


「まぁ、ありがとう。とっても可愛らしいわ!大切に使わせて貰うわね。」


「気に入って貰えて良かったぁ。」


「本当に貴女は心優しい子ね。...そうだわ。男の子を連れて来たそうね。どんな子なの?」


「うん、ルカと言って私と同じか1つ下くらいの可愛い男の子よ。藍色の髪とお月様のような綺麗な瞳をしているの。庭師見習いの予定なの!」


「...あら、良くアイバートが雇うのを許したわね。カメリア、何か言ったのかしら?」


「試用期間を提案してみたの。そしたら、結果次第で雇ってくれるってお父様が言ってくれたわ。」


「試用期間?」


「お父様が、この家の為に素性がハッキリしない人は雇えないと仰ったの。ルカには素性を証明出来る確かな物が無いから2週間だけ様子見に雇うのはどうかとお父様に提案してみたの。2週間、ルカが働いて皆からの評価が総合的に良ければ継続して働いて貰う。評価が悪ければそこで終わり。っていうのをお父様に言ったら提案を受けてくれたの。だから、明日からルカはベアードの所で庭師見習いとして働く事になったの。」


「そうなの。試用期間...ね。カメリア、貴女は面白い事を提案したわね。明日からのルカの働き次第って事ね。」


 その後は、今日はどのお店に行ったのか、何を食べたのか等、夕食の時間までユリシェとカメリアは話に花を咲かせた。

















ここまで読んで下さってありがとうございます。




ルカ

髪は藍色、長さは肩に着くくらい。

月のような瞳をしている。

元々孤児院にいたが、逃げ出して

元リーファ侯爵令嬢に殴られていた所を

カメリアに助けられた。





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