番外編② : お庭の裏側で
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なので番外編②書いてみました。
【あぁ〜何て可愛いのかしら!】
青い小鳥がガゼボにいるカメリアを愛しそうに眺めている。
「おい、お前何者だ?」
すると後ろからカメリアの髪に似た毛色の子猫が話しかけて来た。
【ふん、確か貴方は最近来た奴ね。】
「俺の主に何かよからぬ事をするなら容赦はしない!」
毛を逆立てて小鳥を威嚇する。
【そんな事する筈ないじゃない!私達の愛し子なのよ。護るけれど危害を加えるなんて有り得ないわ。】
「どうだかな」
【それこそ貴方の方が怪しいわ。私達の愛し子は気付いてないけれど貴方、獣人でしょう?自分の姿を隠しているというのにどうかと思うわ!】
「なんだと!?」
【あら?図星なのかしら。貴方の方が私達の愛し子に危害を加えようとしているのね!】
小鳥は子猫であるリヒトに嘴で攻撃をしだす。とリヒトもやり返そうと動き、少しの間攻防していた結果、リヒトが小鳥に勝利した。
【ちょっと!離しなさいよ!私を誰だと思っているのよ!?】
羽をバサバサと広げてリヒトに訴えるが離さない。
バサバサと羽の音が大きいので近くにいたカメリアが気付き、こちらに来てしまったのだ。
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「お前何、主の肩に止まってたんだよ!さっさと出ていけ!」
【良いじゃないのよ。愛し子は出て行けとは言わなかったわ。】
カメリアが部屋を出てからずっとこの調子である。
「昨日から愛し子愛し子って何なんだよ!主は俺のだ!」
【私達、精霊にとってあの子は護るべき者なのよ。この姿なら愛し子に認識して貰えるもの。もう少し成長しなければ私達の元の姿では認識して貰えないわ。見るだけと思っていたけれど、やっぱり愛し子の側は心地が良いのよね。】
「...精霊、だと」
【そうよ。私はウンディーネ、名前くらい聞いた事あるでしょ?】
「...まじかよ。精霊王って事は主に危害は加えないんだな?それと、俺が獣人だって事は黙ってろよ。」
【貴方、私が精霊王だというのに態度変えないのね。おもしろいわ。...危害なんて加えるわけ無いじゃない!愛し子が私達を認識するまではこのままでいるわ。貴方の事だって言うつもり無いわよ。】
「なら良い」と言い、リヒトはベッドへと戻るとカメリアが戻るまで丸くなり寝てしまった。
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【おい、アイツ抜け駆けしたぞ】
【全く、何をしているんでしょうね。】
【ズルいよ!僕っちも傍に行きたいのに!】
ウンディーネが小鳥となって愛し子であるカメリアを見に行っていたのは知っていた。
だが、今まではただ見ているだけだったので他の精霊王達は何も言わずにいた。
しかし、今回カメリアに保護され一緒に過ごしているのを見てしまい緊急会議が開かれたのだった。
【ねぇねぇ、僕っちも動物の姿になって愛し子のもとに行きたい〜】
【俺だって行きてぇよ!】
【困りましたねぇ。行くにしても一度に行ってしまったら愛し子も驚いてしまうでしょう。】
【なら、少し間を置いて一人一人行けば良いんだよ。そしたら、愛し子もビックリしないよ。】
【そうだな!そうしようぜ。何の動物になったら良いんだ?】
それぞれの精霊王はどんな動物ならカメリアが喜ぶかを話し合うのだった。
ここまで読んで下さってありがとうございます。
小鳥
実は精霊王[ウンディーネ]
青色の尾が少し長めの小鳥の姿
カメリアの肩に乗るのが好き




