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THE WORLD  作者: SEASONS
4月18日
996/1056

血を受け継ぐ者

…戦う姿は父と同じか。



かつて天城総司が自らの命をかけて戦い抜いたように。


息子である天城総魔もまた戦場に立っている。



これが運命というものだろうか?



「血を受け継ぐ者…か。」



その血脈。


その意志。


その想い。



天城総司が志し半ばに倒れたことによって潰えたはずの抵抗の意志は、

ただ一人生き残った息子である天城総魔に受け継がれていた。



そして今もまたアストリア王国を脅かそうとしているのだ。



「魔術師か…。やはり危険な存在なのだな。」



天城総魔の戦いを見て、

抑えきれない恐怖を感じてしまう。



やはり魔術師は危険な存在なのだ。



その存在そのものが禁忌であり、

その存在そのものが絶望だとしか思えない。



もしもこのまま魔術師の存在を許してしまえば、

アストリア王国は必ず滅びの道をたどるだろう。



たった二人の魔術師を相手に、

軍が壊滅的な被害を受けているのだからな。



しばらくすれば陰陽師軍も破れて、

アストリアが誇る精鋭部隊は全て消え去ってしまうだろう。



もはや共和国と戦うだけの戦力がアストリアには存在しない。



…となれば。



残る希望は兵器だけだ。



ここに至るまでに数え切れないほど多くの犠牲を出してしまったが、

それらの犠牲と引き換えに共和国の主力部隊を叩くことはできたはず。



あとは兵器を発動させて共和国そのものを攻撃すればアストリアの悲願は成就される。



共和国を…そして魔術師を弱らせることさえできればそれでいいのだ。



例え生き残りがいたとしても、

隣国のミッドガルムやセルビナ王国が残党狩りをしてくれればそれでいい。



それにまだ陰陽師の聖地であるアルバニア王国も後方に控えているのだ。



我等アストリアが結果を出せなかったとしても、

隣国のいずれかが最終的な勝利を掴み取ってくれるだろう。



そうなれば共和国は世界地図から消滅する。



そして魔術師の希望が永遠に断たれて、

世界中の魔術師に絶望を与えることができる。



それこそが我らの願いであり。


世界を守る手段なのだ。



兵器さえ発動すれば共和国は潰える。


その瞬間はすでに迫って来ている。



全てはこの瞬間のために。



そのためだけに各地に戦力を分散して、

兵器の秘匿と防衛を最優先で行ってきたのだ。



決戦の地とも言えるこの場所に天城の一族が現れたのは驚きだが。


敵は僅か数名のみ。



ここにいる二人と施設内の二人。



計4人を始末できれば兵器の防衛は成功する。



「父の下へ送ってやろう。」



全身全霊に想いを込めて動き出す。



現状の敵は4人だが、

最も危険な存在なのは天城総魔で間違いないだろう。



天城の名を継ぐ者だけは決して油断できない。



15年前の失敗を繰り返さないためには徹底的に全力で戦うしかないのだ。



「ここでお前を沈める!!」



錫杖しゃくじょうを構えて天城総魔の前に立ちはだかる。



「消え去れっ!!」



大声で叫んだのとほぼ同時に、

天城総魔が切り掛かってきた。



「消えるのはお前だ!」



剣を構える天城総魔の一撃が容赦なく迫り来る。



風を切り裂き。


勢いよく振り抜く刃を見つめ。



かつっ!!!」



気合を込めて錫杖で受け止めた。



『ガキィィン!!!』



力を込めてえ。



流れ込む霊力が錫杖を強化して鋭く光る刃を受け止める。



互いの武器をぶつけ合ったまま動きを止める。



その隙をついた他の陰陽師達が天城総魔へと襲い掛かっていった。



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