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THE WORLD  作者: SEASONS
4月18日
989/1056

異国の地で

《サイド:栗原徹》



「栗原さんっ!?」



僕を呼ぶ深海さんの声が聞こえます。



もはや返事を返すだけの力はありませんが、

それでも僕を心配してくれる声は届いていたのです。



…だから、きっと。



僕の口元に耳を近付ける深海さんは、

おそらく僕の最期の言葉を聞き取ったのではないでしょうか?



すでにまともな思考能力さえなくて、

ただ死を待つだけの僕ですが。



それでも僕は。


この命が尽き果てる最後の瞬間まで、

大切な人を想い続けていたいと願っていたのです。



「…愛…里…ちゃん…。今…から…迎えに…行きます…ね。」



…それが。



それが僕の最期の言葉でしょうか。



家族以外でただ一人愛した女性。



僕は最期まで琴平愛里ちゃんを想いながら、

異国の地で生涯を終えました。



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