予想通り
《サイド:近藤悠理》
「前方に水!!!」
私が叫んだ直後に、
詠唱の終えていた400人の魔術が展開されたわ。
「「「「「ウォーター・ウォール!!!」」」」」
「「「「「コールド・アロー!!!」」」」」
「「「「「アイス・トルネード!!!」」」」」
次々に放たれる水と冷気系の魔術。
待機させていた魔術が発動するのとほぼ同時に、
陰陽師軍から放たれた護符が力を発動させたみたい。
「「「「「炎神連舞!!!」」」」」
「「「「「鳳凰之牙」」」」」
「「「「「猛火烈風」」」」」
火の属性を持つ護符と、
魔術師の放った水属性がぶつかりあったのよ。
そして。
私の予想通りに、
両軍の術は上手く相殺しあったわ。
放たれようとしていた炎を消し去ることに成功したのよ。
「やったぁ!!」
予定通りの結果が見れて満足してしまうわね。
だけど、まだまだ楽観はできないのよ。
術を相殺されたことで、
陰陽師達の表情には動揺が浮かんでいる様子だけど。
戦いはまだまだ終わったわけじゃないの。
正面だけじゃなくて、
別の部隊から放たれる護符も防がなければいけないのよ。
後方で確認できた光を識別してから、
即座に新たな指示を出すことにしたわ。
「後方に土!!!」
大声で叫んだ直後に、
再び400の魔術が発動したのよ。
「「「「「ストーン・アロー!!!」」」」」
「「「「「サンド・ウォール!!!」」」」」
「「「「「アース・バレット!!!」」」」」
続々と放たれる土系の魔術に対して。
「「「「「青龍凍水!」」」」」
「「「「「水牢廻幽!!」」」」」
「「「「「水神衝破!!!」」」」」
陰陽師の護符が力に変わって、
激しい水流を生み出したわ。
だけどね。
これも予想通りなのよ。
放たれた水流は魔術の土に遮られて跡形もなく消滅してしまったの。
「「「馬鹿な…っ!?」」」
戸惑う陰陽師達だけど。
これが陰陽術の欠点なのよ。
『水』に属性は、
『土』の属性に勝つことが出来ないの。
単純な力比べじゃなくて、
属性という理を持つ陰陽術では、
その性質に逆らうことが出来ないからよ。
『土は水を堰き止める』
その理によって陰陽術は消失してしまうの。
「これも予想通りっ!!」
「「「「おおーーーーーっ!!!」」」」
喜ぶ私を見た周囲の魔術師達も希望を感じ取ったみたいね。
最初は半信半疑だった魔術師達だけど。
2度の相殺によって確かな信頼を勝ち取ったように思えたわ。
「これでもう負けないわ!!」
はっきりと宣言する私に期待してくれているのが分かるの。
それぞれが新たな魔術を待機させる中で、
私は次々と光を見極めて相殺の指示を出していったわ。
「ふふ〜ん♪直感には自信があるのよ!!」
どの方角から攻められたとしてもね。
私の目はごまかせないわ。
部隊単位で発動する光を見逃したりはしない。
『火』の光は『赤』
『水』の光は『黒』
『土』の光は『黄』
『木』の光は『青』
『金』の光は『白』
護符の放つ5色の光を全て見極めていく。
そして光を識別した私は放たれる属性に対抗出来る属性を即座に判断して魔術師達に指示を出していくの。
そんな簡単な作戦は見事に成功して、
お兄ちゃん達の部隊は陰陽術の被害から逃れて敵軍への突撃に成功したみたいだったわ。




