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正面突破
《サイド:朱鷺田秀明》
さて、さて。
まだまだ作戦成功とは言えませんね。
研究所内へと侵入した私は、
今度は堂々とした態度で受付へと向かうことにしました。
文字通りの正面突破です。
まあ、戦闘を行うつもりはありませんけどね。
「…すみません。ちょっとお伺いしたいことがあるのですが、よろしいでしょうか?」
夜遅くにもかかわらずに受付で仕事をしている女性に声をかけてみました。
「え?あ、はい?何でしょうか?」
首を傾げる女性に笑顔で接しながらも、
少し困ったような雰囲気で尋ねてみます。
「その…。最近、赴任したばかりでまだ研究所内の道が分からないものでして、更衣室はどちらでしたでしょうか?」
「ああ…」
私の質問を聞いてくれた女性は、
苦笑しながらも丁寧に道を教えてくれました。
「ふふっ。来たばかりだと迷う方は多いんですよ。えっと…更衣室でしたら、あちらの通路を進んで右手側に有りますよ。」
「ああ、そうでしたか。お忙しいところ申し訳ありません。ありがとうございます。」
お礼を言ってから歩きだします。
そのあとを追って、
栗原さんもこっそりと歩きだしたようですね。




