激突する両軍
《サイド:近藤悠護》
「馬鹿なっ!?自ら全滅するつもりなのかっ!?」
「悠護隊長!ご命令を!!」
焦る雨宮の言葉を聞いて即座に指示を出す。
「全軍、迎撃開始!!敵を近付けるなっ!!!」
俺の指示によって数千の魔術がアストリア軍に降り注ぐ。
無差別に巻き起こる破壊の嵐。
雨の如く降り注ぐ魔術によって、
突撃中のアストリア軍が徐々に壊滅していく。
だが、それでもアストリア軍は止まらない。
「「「「「うおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!!!!!」」」」」
魔術の影響を逃れた一部の兵士が共和国軍へと雪崩込んでくる。
「ぐあああっ!?」
「きゃあああああっ!!!」
「がはっ!?」
次々と響き渡る悲鳴。
共和国軍とアストリア軍。
両軍の悲鳴と雄叫びが交じり。
互いにその数を減らしてしまう。
「「「「「最期まで諦めるなーーっ!!」」」」」
アストリア軍の死をも恐れぬ猛攻。
「「「「「敵を近付けるなーーーっ!!」」」」」
懸命に反撃する共和国軍。
「「「「「「「「「「うおおおおおおおおっ!!!」」」」」」」」」」
激突する両軍。
次々と放たれる魔術に一歩も引くことのないアストリア軍の決死の特攻が止まらない。
「「「「「恐れず突き進めーーーっ!!」」」」」
どれほどの仲間が死んでも止まらない勢いによってアストリア軍の突撃を許してしまっている。
…これは止めきれないかっ!
魔術を放ち終えて無防備なった共和国軍にも犠牲者が出てしまう。
敵の猛攻を防ぎきれなかったからだ。
「うああああっ!?」
「くそぉっ…!!」
「いやぁぁ!!」
次々と倒れる魔術師達。
それでも数の差によって、
アストリア軍も壊滅へと近付きつつあった。
互いに一歩も引かない戦い。
戦場に散っていく命。
どちらにとっても犠牲の相次ぐ苦しい戦いだった。
…それでも。
それでもやがて戦場は『終焉』を迎えることになる。
「敵を追い込めーーーー!!!」
指揮をとる俺の声が戦場に響き渡った。
その直後に放たれる膨大な数の魔術。
「「「「「うあああああああああっ!!」」」」」
アストリア軍の絶望的な悲鳴が戦場に広がり。
無数の死体が積み重なっていく。
決死の特攻を試みたアストリア軍の想いは叶うことなく全滅した。
最後の攻防戦。
結果だけを見れば共和国軍の『圧勝』で終わっただろう。
壊滅したアストリア軍で生き残っているのは指揮官ただ一人。
共和国軍は僅かに人数を減らしたが、
南門での戦いはようやく決着がついた。




