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THE WORLD  作者: SEASONS
4月17日
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3つの可能性

《サイド:近藤悠護》



西側から追撃部隊が来ているだと!?



雨宮は現状を報告してくれたのだが、

肝心のアストリア軍の姿は見えなかった。



「追撃部隊はどこだ?」



雨宮が嘘の報告をしているとは思わない。


もちろん誤報だとも思わない。



雨宮が率いていた部隊の疲労困憊ぶりを見れば、

どういう状況だったのかは聞くまでもないからな。



間違いなく敵の攻撃を受けていたはずだ。


それなのに現時点では追撃部隊が迫っているようには見えない。



…だとすると。



何らかの罠でもあるのだろうか?



考えられる幾つかの理由を想定してみる。



一つは雨宮達が追撃部隊を振り切った可能性だ。


敵の戦力が減少したことで後退したのかもしれない。



あるいは追撃部隊が全滅した可能性もあるだろう。


もしくは追撃を放棄して砦に戻っている可能性もある。



その3つだろうか?



「敵の数は!?」



問い掛けたことで、

雨宮は僅かに思考してから答えてくれた。



「相当な数を減らしたはずですが、それでもまだ2万近い兵力が残存しているはずです」



2万だと?



その数字を想像して表情を歪めてしまう。



雨宮が引き連れた部隊を俺の指揮下に再編成すれば部隊の数は1万を優に越えるだろう。



…1万5千程度にはなるだろうか。



それでもまともに動ける戦力は半数程度だろう。



実質1万弱と言っても良い。



追っ手の部隊はおよそ2万人の大部隊。


とは言え。


すでに南門の敵部隊は壊滅状態だ。



互いの戦力を考えると、

迎撃は可能な範囲だと思う。



…それでも。



それでも1万の共和国軍と2万のアストリア軍だ。



再び戦力の差は倍になってしまうことになる。


その事実によって精神的に追い込まれてしまう。


無意識に唇を噛み締めてしまっていた。



…すでに。



こちらの攻撃力の要である魔術は限界に来ている状況だ。



数時間に及ぶ激戦の末。



少ない人数で大部隊と戦う疲労感が残り、

共和国軍の士気は大幅に低下してしまっている。



「…まずいな。この状況で襲われれば一気に壊滅しかねないぞ。」



必至に策を考える。


だが現状でもギリギリの状態だ。



戦況をひっくり返す有効な一手は即座には思いつかなかった。



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