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THE WORLD  作者: SEASONS
4月16日
768/1306

校舎の雰囲気

《サイド:美袋翔子》



…やっっっと着いたわね〜〜〜!



何だかんだでもう夕方なのよ。



ようやくたどり着いたマールグリナの町並みを観察してみる。



そうして周囲を眺めていたら、

何気なく時計が視界に入ったわ。



もうすでに午後6時を過ぎてるみたいね。



つまりほぼ12時間かけて、

マールグリナに到着したということよ。



ここに来るまでは全力疾走だったけれど。


さすがに町の中ではゆっくり進んでいるわ。



沢山の人達がいるから安全を考慮して速度を落として進んでいるのよ。



それでもマールグリナに入ってから10分ほど町の中を走った馬車は目的の医術学園にたどり着いたみたい。



「うわ~!」



なんて言うかこう…神聖な雰囲気があるわね~。



…さすがにね。



医療を学ぶための学園だけあって、

何よりも清潔感が感じられるのよ。



これはもう…学校っていう感じじゃないわね。



…うぅ~ん?



なんて言えば良いのかな〜?



校門の先にはもちろん校舎があるんだけど。



ジェノス魔導学園の城塞のような建物じゃなくて、

限界まで大きくした教会っていう感じ?



中がどうなってるのかは入ってみないと分からないけど。


見た目だけで言うなら神殿っていう感じかも?



「校舎って学園ごとに違うのね~。大小の差はあっても大体同じようなものだと思ってたわ。」



そんなふうに素直な気持ちを話してみると沙織は苦笑気味に笑ってた。



「ふふっ。そうね。私も実際にここに来たのは今日が初めてだから偉そうなことは言えないけれど、学園ごとの特色のようなものがあって、校舎の雰囲気はそれぞれに違うそうよ。」



へ~。


そうなんだ?



「でも、グランバニアは似たような感じだったよね?」



魔術大会のついでにグランバニア魔導学園を見に行ったことがあるんだけど。


校舎の雰囲気はジェノスとほとんど同じだったはずよ。



「それは学園の方針が同じだからよ。」


「ん…?どういうこと?」


「ジェノスもグランバニアも『魔導学園』でしょ?でも、マールグリナは『医療学園』だから学園の方針が異なるのよ。」



…あ~!



そっかそっか。


根本的に目的が違うってことよ。



「そういうことなのね~。」


「ええ。だから、カリーナ『女学園』もヴァルセム『精霊学園』もデルベスタ『多国籍学園』も、それぞれ独自の校舎があるらしいわ。」



…ふ~ん。



「そうなんだ?」


「あくまでも話で聞いただけだから実際にどういう校舎なのかは私も見たことがないけれど…。ジェノスと同じような校舎を建てているのはグランバニアだけじゃないかしら?確か…エスティア『魔術学園』は校舎そのものが図書館のような建物だって聞いたことがあるわ。」



…うわ~。



全然知らなかったわ。



「色々とあるのね~?」


「ええ、そうね。機会があれば一通り見てみたい気がするわね。」



…あ~、確かに。



「結構面白そうかも?」


「ふふっ。それじゃあ、戦争が終わって無事に帰って来れたら一緒に見に行きましょう。」


「うん!」



沙織と約束を交わしたわ。


まあ、生きて帰って来れるかどうかはまだ分からないけど。


観光目的の旅なら大歓迎よね。



今までグランバニア以外の町に行ったことがないけれど。


沙織と一緒ならどこに行っても楽しめると思うのよ。



…それにね。



その頃にはね。


もしかしたら成美ちゃんの目だって見えるようになってるかもしれないのよ?



総魔の考えた治療法が上手く行けば、

成美ちゃんも一緒にお出かけできるかもしれないのよ!



だからね。


少し気が早いとは思うけれど。


旅行の約束をして将来の楽しみを増やしたの。



ちょっとしたことだけど。


目的があったほうが頑張れるわよね?



「約束よ!」


「ええ、約束ね。」



お互いに微笑みあって指切りをする。


そんなふうに仲良く話をしていると、

ようやく理事長が馬車を止めてくれたわ。



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