彼へと続く道
《サイド:美袋翔子》
「大丈夫よ。私も手伝うわ。」
沙織が協力を約束してくれたわ。
「翔子の為なら私は何だって出来るから…だから進みましょう。彼へと続く道を…ね。」
総魔を追いかけるために手を貸してくれるみたい。
私一人だったらどうすれば良いかなんて分からないけれど。
沙織がいてくれるのなら頑張れる気がするわ。
「…ありがとう、沙織。」
「ふふっ。どういたしまして。」
沙織のおかげで立ち直れたから、
涙を拭って沙織と向き合うことにしたのよ。
…ごめんね、沙織。
沙織が涙を堪えていることはすぐに気付いたわ。
だけど今は何も言わない。
…ううん。
何も言えなかったって言うべきかな?
私のせいで沙織が悲しんでるって思うだけで何も言えなくなったのよ。
だから今は。
できる限りの笑顔で感謝の気持ちを表すことにしたの。
「ありがとう、沙織!私、もう少しだけ頑張ってみるね!」
何が出来るかは分からないけれど。
このままここで泣いていても解決なんてしないから。
「出来ることを精一杯やってみるわ!」
折れかけた心を必死につなぎ止めるために。
精一杯の思いを込めて宣言したのよ。
「もう大丈夫。まだ頑張れるから!」
沙織のおかげで立ち上がる覚悟を決められたのよ。
あとのことなんて今は考えない。
…って言っても、考えてしまうけど。
もう悩まないって決めたの。
…それに。
そもそもね?
総魔がどう思うかなんて関係ないのよ。
私が総魔に逢いたいって思うの!
だから泣くのは止める。
すぐには止まらないけれど。
泣き続けてる暇があったら、
これからのことを考えようと思えたのよ。
「私はもう大丈夫。」
まっすぐに沙織と向き合う。
そんな私を見て、
沙織も笑顔を見せてくれていたわ。




