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THE WORLD  作者: SEASONS
4月14日
598/1270

指名

《サイド:美袋翔子》



うっわぁ~!?



何よあれ!!



…って、言うか?



今、何が起きたのっ!?



試合が終わってルーンを解除する総魔だけど。


最後に何をしたのかなんて私にはさっぱり分からなかったわ。



総魔は新しいルーンの名前をジェネシスって言ってたけど。


そんな力があるなんて私も知らなかったのよ。



そもそも今まで何も聞いてなかったし?


新しいルーンがあるなんて、

一度も言ってなかったはずよね?



…だけど。



3つ目のルーンが存在してるのよ。



どうして?



…って!?



もしかして?



…そういうことなの!?



元々あった能力と異なる潜在能力に目覚めたのなら、

新しいルーンがあって当然なのかも?



私だって扇が使えるわけだし。


総魔だって新しいルーンが使えるのが当然よね?



今まで考えてなかっただけで、

潜在能力に対応するルーンが使えるのが当然の流れだとは思うわ。



吸収の能力を封印したから操作の能力に気付いた…というか、吸収が操作の能力の一部だったのよね?



だからソウルイーターは未完成のルーンで、

本来はスペルブレイカーだったってことよね?



だけどそれすら元々の能力であって、

潜在能力とは関係なかったっていうこと。



だから潜在能力に対応したルーンが作られた。


それがジェネシスってことよね?



そういうことよね?



2回目の真哉との戦いのあとで、

ずっと研究所で実験を繰り返していた総魔が何をしたかったのか私には全く分からなかったけれど。


その実験の成果を今の一撃で証明したってことよ。



今の一撃は明らかに初期の『アルテマ』に匹敵する破壊力だったわ。



…だけど。



アルテマとは根本的に違う気がするわ。



魔術を一斉放射するようなアルテマとは違って、

単体で起こる破壊だったからよ。



あれは…そうね。



龍馬のグランド・クロスに酷似してるかな?



…って!?



思い付いた瞬間に私は龍馬に振り返っていたわ。



「龍馬!?」



振り返る視線の先で、

龍馬も驚愕の表情を浮かべてた。



「…あ、あれは…?まさか…っ!?」



呟く龍馬が何を言ってるのか、

はっきりとは聞き取れなかったけれど。


きっと龍馬も私と同じことを考えてるんだと思う。



「あれは…僕の…?」



うわぁ~。


やっぱりそうなのね。



再び振り返った視線の先にいる総魔は、

何故か試合場から一歩も動き出す気配がなかったわ。



こっちに振り向く素振りすら見せなかったのよ。



どういうこと?


戻ってこないの?



疑問を感じている間に総魔は私達に背中を向けたまま相手側の陣地に歩みを進めてく。



そしてそのまま敵陣に呼び掛けたのよ。



「…さあ、始めようか。最後の試合を。」



うあ~、なるほどね。



宣戦布告する総魔の目的はすぐに理解できたわ。



たぶん、龍馬だって気づいてると思う。


そして総魔の視線を受ける人物も気づいたようね。



「…最初からそのつもりだったのか?」



彼の問い掛けに総魔は答えない。


だけど。



「お前と試合がしたい。フェイ・ウォルカ」



総魔は延長戦の相手を指名したのよ。



「…いいだろう。」



総魔の指名を受けたフェイは、

迷うことなく試合場に上がってきたわ。



2勝2敗1分けで延長戦となった2回戦で、

総魔は最後の対戦相手としてフェイを選んだのよ。



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