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THE WORLD  作者: SEASONS
4月14日
593/1306

初めての観戦

《サイド:深海優奈》



御堂先輩の試合が始まろうとしています。


先輩の試合はすでに二回目なのですが、

一回戦の試合は見ていなかったのでちゃんと観戦するのは今回が初めてになります。



…と、言うよりも。



学園でも先輩の試合は見たことがありませんので、

先輩がどんな能力を持っているのか正直に言って何も知りません。



初めて検定試験会場でお会いした日は総魔さんと一緒に研究所に行きましたので先輩の試合を見れませんでしたし。


研究所から帰ってきてからも悠理ちゃんと私と総魔さんが試合をしただけで御堂先輩の試合は一度も見ないまま別行動になってしまいました。



その後に関しても御堂先輩の試合を見たことはありません。



私の知らない間に北条先輩と試合をして2位になっていましたし。


その上にいる総魔さんとの試合は禁止されていますので。


御堂先輩の試合を観戦する機会が一度もありませんでした。



そういう事情があって。


私だけは一度も先輩の試合を見たことがありません。



悠理ちゃんや翔子先輩達は知っているようなのですが私は何も知りません。



ですがそれはたぶん総魔さんも同じではないでしょうか?



最初の検定試験会場では一緒に行動していたみたいですけど。


その後は一度も関わっていないと思います。



実際にどうかは知りませんけれど。


少なくとも新しい力に覚醒した御堂先輩の力を見たことは一度もないのではないでしょうか?



そう思って総魔さんに振り返ってみると。


総魔さんも真剣な表情で試合場を見つめているように思えました。



やっぱり、総魔さんも気になるのでしょうか?



聞いてみたい気はします。


ですが答えてくれそうな気はしません。



それでも。


御堂先輩がどんなふうに成長したのかを、

きっと他の誰よりも興味を持っていると思います。



…いつか再び戦う時のために。



先輩の成長を誰よりも待ち望んでいるはずだからです。



…だから、少しだけ。



総魔さんに期待してもらえる御堂先輩が少し羨ましいと思います。



ですが。


期待していただいているのは私も同じだと思いますので、

この次は今まで以上に頑張りたいと思います。



…と。



考え事をしている間に。


試合場の中央に歩みを進めた審判員さんが右手を高く掲げていました。


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