第1回戦、第2試合
《サイド:美袋翔子》
ふふ〜ん♪
いよいよ私の出番ね。
今は総魔がいないけど。
総魔に褒めてもらうために何が何でも勝ってみせるわ!
「それじゃあ、行ってくるわね~。」
真哉が帰ってきたことで試合場に向かうことにしたんだけど。
ようやく係員の進行も再開したようね。
「それではこれより第1回戦、第2試合を始めたいと思います」
係員の宣言を聞きながら試合場を進んでみる。
反対側からは対戦相手の新城貴也が歩み寄ってきたわ。
向こうの学園では3位の成績ね。
前大会では沙織に敗北した生徒なのよ。
ちょっと前までの私なら勝てるかどうか微妙な相手だったけど。
今の私なら恐れるような実力じゃないと思う。
実際に試合をしてみないと分からないけどね。
余裕で勝てるんじゃないかな?
そんな自信だけはあったわ。
「前大会で、飯蔵大輔に引き分けた相手だったな?」
ひとまず試合場で向かい合ってみると、
貴也から話し掛けてきたのよ。
飯蔵大輔っていうのは向こうの学園で5位の生徒ね。
まだ試合には出てないけど、
エスティアの陣営にその姿は見えるわ。
「まあ、過去の事実は否定しないわ。」
「だとすれば俺とは勝負にならないな。」
…ん~?
…まあ、そうかもね。
ちょっと前までならね。
確かにそうだったかも知れないわ。
だけどね。
今は違うのよ!
私はちゃんと成長してるの。
一月前までの私と一緒だと思ってると、
痛い目を見るってことを実証して見せるわ!
「一応、忠告。私を甘く見ないほうが良いわよ?」
「自信だけは一人前だな。だったら見せてもらおうか。その自信が本物かどうかをな。」
互いに睨み合う私と貴也の雰囲気は険悪って感じね。
別に仲が悪いとかそういうことじゃないけど。
試合に向けての気合は十分ってことよ。
お互いに手加減はなし。
その雰囲気を作り上げたところで、
私達の会話は終了したわ。




