表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
THE WORLD  作者: SEASONS
4月14日
549/1294

総魔の動揺

《サイド:深海優奈》



………?



どうしてでしょうか?


なんとなくですけど。


いつもと違う雰囲気を感じてしまいました。



…総魔さんの雰囲気が。



いつもと何かが違うんです。



普段感情を見せない総魔さんの表情がはっきりと変わったような。


そんな気がしたんです。



一瞬のことでしたので見間違いかもしれないと思いました。



ですが。


今もまだ何かに対して戸惑っているような。


そんな雰囲気を感じます。



どうしてなのかは分かりません。



ですが。



総魔さんが変化を見せたのは『あの人』が姿を見せてからだと思います。



…お知り合いなのでしょうか?



少し気になったので。



前代表の米倉宗一郎さんに視線を向けてみました。



米倉さんは理事長さんのお父さんのはずです。



さすがの私も国の代表を知らないほど世間知らずではありませんので。


理事長さんと前代表の米倉宗一郎さんのお名前くらいは知っています。



…と言っても。



お名前くらいしか知りませんし。


直接お話したことなんて一度もありませんけれど。



理事長さんが跡を継ぐ前までは、

米倉さんがジェノスの知事で学園の理事長をしていたそうです。



その辺りの世代交代は悠理ちゃんからお話を聞いていますので、

一般的な知識はあると思っています。



ですが。



共和国出身ではないらしい総魔さんは、

米倉さんのことをどの程度知っているのでしょうか?



私には何もわかりませんが。



簡単な挨拶を終えてから壇上を下りようとしている米倉さんは総魔さんに気付いていないようですね。



それでも総魔さんはずっと米倉さんの姿を視線で追っています。



…やっぱり。



お知り合いなのでしょうか?



ですが。



そうだとしたら驚くようなことではないと思います。



…だとしたら?



もしかしたら。


総魔さんは米倉さんのことを知らなかったのではないでしょうか?



だから米倉さんを見て驚いていたのではないでしょうか?



あくまでも推測ですので、

実際にどうなのかはわかりません。



…こういう時はどうするのが良いでしょうか?



聞いてみても良いんでしょうか?



聞いても答えてもらえない可能性が高い気がしますけれど。


聞かない限り答えてもらえない気もします。



「…総魔さん?」



話し掛ける私に、

総魔さんはゆっくりと振り向いてくれました。



「どうした?」


「あ…いえ、その…どうかしたのかな?って思いまして…。」



どう表現して良いか分からずに言葉に迷ってしまったのですが。


総魔さんは何故か微笑んでくれました。



「気にするな。大したことではない。」



………。



総魔さんは気にするなと言いました。



ですが。



今まで一度も見せたことのない動揺を見てしまったんです。



気にするなと言われても、

気にしないなんて出来ません。



もっと話を聞きたいと思ってしまいました。



…ですが。



そうは思っても上手く話し掛けられません。



「総魔さん…?」


「問題ない。」



私から視線を逸らした総魔さんは…今でもまだ米倉さんを探しているような。



そんな気がしました。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ