緊急連絡
《サイド:天城総魔》
『コンコンコンコン!!』
扉を叩く音が激しく鳴り響く。
「…なんだ?」
会議を中断されたことが気に入らなかったのだろうか。
黒柳が扉に視線を向けたことで、
即座に行動した西園寺が静かに扉を開いたのだが。
慌てた様子で入ってきたのは研究所の職員だった。
「失礼します!」
「どうかしたの?」
「は、はい!」
尋ねる西園寺に一礼してから、
職員は姿勢を正して答えた。
「先程、緊急の連絡がありました。天城総魔さんと御堂龍馬さんを理事長室にお呼びするように、とのことです。」
職員の言葉をきっかけとして、
俺と御堂に視線が集まってしまう。
「…僕と彼を?何の用だろう?」
首を傾げる御堂だが、
黒柳は思い当たることがあるようだな。
「きみ達の呼び出しなら、おそらく大会についての話だろう。今の状況でそれ以外は考えにくいからな。」
「ああ、なるほど。」
黒柳所長の言葉を聞いて納得した様子の御堂が静かに席を立った。
「行こうか。」
「ああ」
御堂の誘いによって、
俺も席を立つことにした。
「検証が中断してしまったな。」
「ははっ。そうだな。だがまあ、美由紀の呼び出しなら仕方がない。続きは後程でいいだろう。」
「ああ、そうだな。」
時間はある。
無理に急ぐ必要はない。
「その間に俺達は休憩させてもらうから、きみも気分転換だとでも思ってゆっくりしてくるといい。」
気分転換か。
そうだな。
少しくらいなら休憩を挟むのも良いと思う。
「またあとでくる。」
帰ってくる時間は何時でも良いと言ってくれた黒柳達に別れを告げてから、
御堂と共に理事長室に向かうことにした。




