とびきりの笑顔
「はぁ。これが私の限界なのかな~?」
「う~ん。どうかしらね?」
ぼやく私を見ていた沙織はいつもと変わらない微笑みを浮かべてる。
「諦めてしまえばそこで終わりよ。だけど諦めなければ希望は残り続ける。それを…そのことを彼は教えてくれたはずよね?」
あ~、うん。
まあ…ね。
最後まで諦めないこと。
その気持ちを持ち続けること。
それは総魔自身が実証して証明してきた事実になるわ。
頂点を目指して力を追求してきた総魔が自ら証明してきた心の強さ。
それが諦めない気持ち。
その気持ちだけは何があっても忘れてはいけないのよ。
「私にも出来るかな~?」
「どうでしょうね。それは翔子自身が証明することだから。私は何も言えないわ。」
う~ん。
それはそうなんだけどね~?
まだまだ自信が持てないのよね~。
なんて。
そんなことを考えてる間に時間が来ちゃったみたい。
「着いたわよ。」
足を止める沙織の視線の先を見てみると、
目の前に通い慣れた沙織の家があったわ。
…ふう。
もう着いたのね。
考え事をしている間に、
いつの間にか結構な時間が経ってたみたい。
「入るわよ?」
「え?あっ、うん」
玄関の扉を開けようとする沙織に駆け寄ってみる。
私に声をかけてから扉を開いた沙織は、
そのまま玄関に入って行ったわ。
「ただいま」
「あっ!おかえりなさい!」
沙織の声にすぐに反応する成美ちゃん。
いつものように奥の部屋から姿を見せてくれた成美ちゃんに私も声をかけてみる。
「成美ちゃん、こんばんわ!」
「翔子さん♪」
とびきりの笑顔ね。
今日も成美ちゃんの体を思いっきり抱きしめちゃったわ。
「可愛い~」
「あぅぅ…。」
照れる成美ちゃんが可愛くて、
ぎゅ~っと成美ちゃんを抱きしめちゃう。
でもね?
「…翔子」
冷ややかな沙織の声が聞こえちゃったから、
しぶしぶ成美ちゃんから手を放して離れることにしたの。
「…ごめんね、沙織。」
毎日のように怒られるわね。
玄関先でじゃれるのはそろそろ止めるべきかもしれないわ。
そんなことを考えながらも、
家の中へと歩みを進めてみる。
「とりあえず中に入ろっか?」
「はい!翔子さん、一緒にご飯食べよ♪」
「うん。おっけ~」
成美ちゃんと一緒に食卓に向かってく。
その後ろを歩く沙織。
うんうん。
成美ちゃんと過ごすこの時間が私の心を癒してくれるのよ。
でもね?
はぁぁぁ…。
一日って何でこんなに早いのかな~?




