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丁度
《サイド:美袋翔子》
…で。
研究所についてみれば午後6時20分か~。
いつもより少し遅れたかな?
もしかしたら沙織の方が先に待ってるかも?
なんて思いながらたどり着いた研究所の受付なんだけど。
周囲を見渡してみても、
沙織の姿は見えなかったわ。
どうやらまだ来てないようね。
「もう少し時間がかかるのかな?」
一人で呟いてみると。
そのあとすぐに小さな足音が聞こえてきたわ。
『コッ…コッ…』って感じね。
さすがに足音だけで誰かなんて分からないけれど。
時間的に考えると沙織かも?
治癒魔術研究室に繋がる廊下の奥に視線を向けてみると。
薄暗い廊下の奥から予想通りの人物が姿を見せたわ。
「沙織~!」
手を振りながら呼び掛けてみたら、
沙織もすぐに手を振り返してくれたのよ。
「お待たせ、翔子。」
「ううん。私も今さっき着いたところだから。全然待ってないわよ。」
「あら、そうなの?」
「うん。ホントに今来たところ。」
今日はお互いに丁度良い時に受付に着いたと思うわ。
「それじゃあ、行こ〜!」
「ええ。そうね。」
微笑んでくれる沙織と手を繋いで、
今日も沙織の家に向かうことにしたのよ。




