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久しぶり
《サイド:美袋翔子》
ふう…。
気がつけばもう午後6時なのね。
特にすることもないから、
ず~っと総魔の実験を眺めていたんだけど。
帰る時間になったことで、
一足先に魔術研究所の受付まで戻ることにしたの。
ずっと地下のルーン研究所にいたから、
ここに戻るのはものすごく近く感じたわね。
…だけど。
こうして沙織を待つのはすごく久しぶりな気がするわ。
今まではそれが当たり前の日常だったはずなのに。
それがほんのちょっとズレただけで、
すごく変わってしまったようなそんな気がするのよ。
「そろそろかな~?」
時計に視線を向けてみる。
まだここに来てから5分も経ってないみたい。
沙織が来るのがいつもの時間なら、
まだあと20分くらいは待つことになると思う。
でもね。
ちょっとくらい待つほうが今は丁度良いと思うのよ。
だから少しだけ空いたこの時間で、
今日の実験を思い返すことにしてみたわ。




