本業
「あ、あの…。すみません…。本業って、何ですか?」
「特風の活動のことだよ。」
理事長さんの言葉の意味を尋ねてみると、
御堂先輩が率先して教えてくれました。
「最近は検定会場に缶詰状態だったから、まともに活動出来ていないからね。そろそろ委員会の活動に戻るように釘を刺したんだと思うよ。」
…あ〜、なるほど。
そう言えばそうですよね。
御堂先輩の説明で納得できました。
私と悠理ちゃんは無所属ですけど。
翔子先輩と御堂先輩は特別風紀委員の委員さんです。
委員会のお仕事があるのは当然ですよね。
「みなさん、お忙しいんですね。」
「あー、いや、どうかな?みんながみんな仕事を抱えてるわけじゃないから忙しいというほどではないよ。だけどまあ、このままここにいても仕方がないから、ひとまず特風会に行って様子を見てこようかな。」
様子を見に行くと言った御堂先輩は、
意識を失ったままの常盤先輩を抱き抱えてから会場を出て行きました。
お姫様だっこです。
ちょっぴり羨ましいですね。
私も…と思って総魔さんに視線を向けようとしたのですが、すぐにやめました。
怪我をした翔子先輩を抱きかかえていた時のことを思い出したからです。
実際にそうなったら嬉しさよりも恥ずかしさが勝つと思います。
だから考えないようにしようと思い直して、
御堂先輩の背中を見送ろうとすると…。
「折角だし、私達も行くわ。」
今まで黙って様子を見ていた百花先輩が里沙先輩の手を引いて御堂先輩のあとを追って行きました。
桃花先輩も里沙先輩も特風所属なので、
一緒にお仕事をするようですね。
会場を出るために離れていく先輩達を見送ったあとで。
今度は翔子先輩が動き出しました。
「さて、と。色々と面倒だから、とりあえず救急班を呼んで来るわね~」
翔子先輩も私達から離れて行きました。
残ったのは私と悠理ちゃんと総魔さんだけです。
急に人数が減ってきた私達に、
今度は所長さんが話し掛けてきました。




