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THE WORLD  作者: SEASONS
4月8日
344/1354

暗黒

《サイド:黒柳大悟》



「すばらしい!!」



俺は素直に感動していた。



不確定要素の多い実験だったのだが。


彼は…御堂君は完璧に期待に応えてくれたからだ。



『暴力』という名の特性を、

俺は実験の中で実感することになった。



…ただの想像ではなかったのだ。



妄想でも夢物語でもない!



彼の能力は本当に存在し。


実力を実証して見せたのだ!



天城君の能力も信じ難い圧倒的な能力だと思ったが、

御堂君の能力も負けず劣らず素晴らしい力を秘めている。



少なくとも御堂君のルーンは俺の知る限りでは最高位と言えるだろう。



天城君のルーンは未確認だが、

御堂君のルーンは決して彼に劣るような物ではないと思う。



かつての支配特性であるエンペラーソードと比べても圧倒的に能力を向上させた細身の剣。



ありとあらゆる魔術を破壊し。


如何なる結界をも切り裂く刃。


少なくともこの研究所において、

御堂君のルーンに斬れない物は何一つとして存在しなかった。



まさしく圧倒的な暴力。


冷酷なまでの力に相応しき破壊力を彼は実証して見せたのだ。



「さすがだ、御堂君!現時点においては、あの天城君を越えているかも知れん!!」



称賛する俺に御堂君は照れ臭そうに微笑んでいた。



「いえ、まだまだ彼には及ばないと思います」



謙遜けんそんする御堂君だが、

これ程の力を見せられたら疑う余地などないだろう。


ルーンを使える御堂君とルーンを使えない天城君。


二人の実力差は現時点では御堂君が上回っているはずだ。



俺はそう判断している。



「御堂君の成長は素晴らしいの一言に尽きるな」



たった3日だ。


僅か3日で潜在能力に気付いてルーンまで作り上げたのだ。


御堂君の成長は驚きに値する。



「その力で頂点を目指すのか?」


「はい!そのつもりです。」



尋ねる俺に御堂君はしっかりと答えてくれた。



「彼に追いつき、乗り越える為に。僕はこの力で戦いたいと思います。」



自信たっぷりの笑顔だった。


彼の表情に迷いは見えない。



「ならばあとは、天城君の成長次第というところだな。」


「ええ、そうですね。」



強い意志を感じる御堂君の瞳。


彼の瞳にはすでに天城君の背中が見えているのかもしれない。



「すぐに挑むのか?」


「いえ。まだ、このルーンを使いこなせていないのも事実です。だからもう少しだけ、練習を重ねてから上を目指そうと思います。」


「…そうか。まあ、確かに今すぐは時期尚早かもしれないな。完璧に使いこなせるようになってから挑む方が確実だろう。」


「はい!」



俺の言葉に頷く御堂君。


そんな彼に一つだけ聞きたいことがある。



「最後に一つ、聞いても良いか?」


「はい。何でしょうか?」



素直に疑問を浮かべる御堂君に…俺は問い掛ける。



「そのルーンの名は?」


「ルーンの名前…ですか?」



御堂君は少しだけ考えてから答えてくれた。



「…ダークネスソード、でしょうか。」



…ふむ。



総てを司る『支配』の特性とは異なる新たな力。



彼が第2のルーンに付けた名前は『ダークネスソード』



『暗黒』を意味するその名前に。



御堂君の『心』が見えた気がした。



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