観察
《サイド:近藤悠理》
…ふう。
私は今、7000番から7999番までの生徒が集まる第9検定試験会場にいるわ。
会場が開かれるのと同時に試合場の見学に向かうところよ。
現在の私の番号は8070番。
基本的に私よりも下の番号の生徒は一人もいないから、
普通に考えれば挑戦される可能性はないと思う。
まあ、私のように下の会場から挑戦に来た生徒が少しくらいはいるかもしれないけれど。
そこはあまり気にしないことにしてるわ。
ここへ来るくらいの生徒が相手なら、
例え負けても大きく降格することはないと思うし。
降格しても特に困ることはないからよ。
最終的に1勝できればそれでいいの。
上位に食い込んで次の検定試験会場を目指せればそれでいいの。
そう思うから何の心配もせずに会場内へと踏み込んでいったわ。
…でもね。
今はまだ、試合をするつもりなんてないわ。
無理して戦っても、
負けてしまったら意味がないからよ。
確実に勝って次の会場を目指せる確信が持てるまで試合を控えるべきだって思ってる。
だから今は確実に勝てる相手を探し出すこと。
その一点に狙いを定めて他の生徒の試合を観戦しているところなのよ。
そのために今日も『観察』を続けることにしたの。
少しでも対戦相手の情報を得る為に。
少しでも勝率を上げることが出来るように。
あらゆる試合に視線を向けて観察しているの。
大丈夫。
きっと勝てる。
たった一回勝ち抜ければ良いだけなんだから。
それだけで次の検定試験会場に進めるの。
だから待っててね、優奈。
…必ず。
必ず追い付くからね!!




