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THE WORLD  作者: SEASONS
4月5日
201/1390

確認

《サイド:御堂龍馬》



さて、と。


帰宅する沙織と翔子を見送ったあと。


僕と彼だけが残ってしまうことになった。



いつもなら沢山の恋人達があちらこちらに姿を見せる時間帯だけど。


今日はあまりいないようだね。



何人かの生徒の姿は見えるけれど、

すでに帰り支度が進んでいるように見える。



しばらくすれば誰もいなくなるんじゃないかな?



僕としてもここに留まる理由はないんだけど。


とりあえずやらなければいけないこともないからね。



ひとまず彼に話しかけてみることにした。



「それじゃあ、僕達も寮に帰ろうか?」



僕達も、と言っても沙織と翔子は寮に向かったわけじゃないんだけどね。



二人は学園の西側にある女子寮に住んでるけれど。


彼女達が今向かっているのは学園の寮じゃなくて沙織の実家なんだ。



ほぼ毎日の日課でもあるらしいけど。


二人は『ある目的』があって毎晩実家に帰ってるらしい。



もちろんその目的が何かを僕は知ってるけれど、

軽々しく話を広めるつもりはないから話題にすることはしない。



例え彼に聞かれたとしても、

僕の口から説明するつもりはないんだけどね。



彼女達は今日も沙織の実家に向かって行ったんだけど。


僕は特に予定がないからね。


寮に帰って休むくらいしかすることがないから、

彼に尋ねてみることにしたんだ。



「それとも、何か予定でもあるのかい?」


「…いや、予定はないな。」



彼は小さく首を左右に振っていた。


だけど今はまだ寮に戻るつもりはないらしい。



「予定はないが、少し考えていることはある。」


「考えていること?」



沙織と翔子のことかな?


一瞬そう考えたんだけど、違ったようだね。


彼は別の疑問を口にしたんだ。



「北条真哉に関してだ。今でなくとも構わないんだが、早めに確認だけはしておきたいからな。」



…確認?



よくわからないけれど。


それ以上の説明はないまま医務室に向かって歩きだしてしまう。



…何を考えているんだろうか?



少し気になるよね。


個人的な都合ならともかく、

真哉が関係しているのなら僕も興味があるからね。



「僕も行くよ。」



歩き始めた彼を追いかけて僕も歩き出す。


そして隣に並んで問いかけてみたんだ。



「真哉がどうかしたのかい?」


「いや、直接的には関係ない。ただ、確認だけはしておこうと思ってな。」



…また確認、か。



どういうことだろう?


遠まわしに答えるだけで、

彼はまた口を閉ざしてしまった。



…ちょっと難しいね。



翔子なら上手く聞き出せるのかもしれないけれど。


僕にはお手上げとしか言いようがなかった。



…困ったね。



何がしたいのかはわからないんだけど。


何かやりたいことがあるらしい。



僕としてはその内容を聞いてるんだけどね。


答えてくれそうな気はしなかった。



だからこれ以上の追求は無理と判断して、

成り行きを見守ることにしたんだ。



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