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失態
《サイド:黒柳大悟》
…な、何故だ!?
…どうして気づかれた?
まさか、こんな展開になるとは思ってもいなかった。
…どうして気付かれた?
先程の実験。
あの程度の実験では俺達が仕掛けた裏の実験内容までは気付かないだろうと思っていた。
不信感を抱かれたとしても、
まだ隠し通せると判断していたのだ。
それなのに。
現実は違っていたらしい。
彼は実験内容に気付いている。
俺達が隠そうとしていた核心を的確に指摘してきたからだ。
…もはや誤魔化せるという状況ではないだろう。
まさか学園に入学したばかりの一生徒が研究所の極秘任務を見抜いてくるとはな。
彼の洞察力には驚愕を感じるが、
今はそれ以上に自分を責めたくなる気持ちが上回っている。
…天城総魔を甘く見ていたか。
これでは西園寺君を笑えないな。
俺も失態を犯したのだ。
その責任をとってあとで西園寺君に謝るべきだろう。
それだけは最優先で決断できた。




