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姉貴
《サイド:長野淳弥》
…は?
…何故だ!?
逃亡していた生徒達を生徒指導室に押し込んだあとで、
破壊された扉の復旧作業を木戸と須玉に任せた俺は一人で校舎を出ようとしていたんだが。
ここで予想外の展開に遭遇してしまった。
…なっ!?
…嘘だろっ!?
校舎を出る直前に。
『とある人物の気配』を感じて足を止めてしまった。
「この魔力の波動は…っ!?」
数年ぶりに感じる波動だ。
それでもこの感覚を忘れることはない。
「どうしてここに居るんだ!?」
この学園に入学してから今まで一度も現れなかった人物の気配を感じてしまったせいで抑えきれない焦りを感じてしまう。
「どうして学園内に…っ!?」
激しく動揺しながらも気配を感じる方角に視線を向けて波動を追って走り出す。
こちらから動かなければ、
余計な面倒に巻き込まれると思ったからだ。
「姉貴…っ!」
吐き捨てるかのように呟きながら走り続ける俺の前方で、
捜していた人物が待ち構えている。
校舎から遠く離れた学園の東側。
そこに俺の『姉貴』がいた。




