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THE WORLD  作者: SEASONS
4月20日
1342/1354

消火方法は?

「成美ちゃん!栗原さん!」



すぐ側まで戻ってきてくれた御堂さんが、

私達を庇いながら左手に持つ剣を構えました。



「思った以上に敵が多いな…。」



…そうですね。



さきほど葬儀場に攻め込んできた人達よりも、

ここにいる人達のほうが人数が多いような気がします。



「どうするんですか?」


「…とりあえず順番に倒していくしかないだろうね。」



御堂さんは凍り付いた地面から脱出しようとしている集団に向かって駆け出しました。



「逃がしはしないっ!ジ・ハード!!!」



とても大きな衝撃波です。


御堂さんが放つ魔術が動きを止めている人達に襲い掛かりました。



「「「「「ぐあああああああっ!!!」」」」」



響き渡る叫び声。



私達を襲った人達は、

御堂さんの攻撃によって全員倒れたようです。



「すっご…。」


「…ですね。」



栗原さんも私も驚いてしまったんですけど。


それだけで戦闘が終わったわけではないようです。



元々校舎を取り囲んでいた襲撃者が残っているせいで、

戦いはまだ続いていました。



「…一体、何人いるんだ!?」



御堂さんは周囲の状況を確認しながら、

各地の襲撃者に攻撃を続けています。



私はこういう経験が初めてなので、

難しいことは分かりませんけれど。


圧倒的と言える実力での一方的な攻撃なので、

御堂さんを心配する必要はないのかもしれません。



「さすがね~。」



戦いを見ていた栗原さんが感心したように呟いて、

ほっと息を吐いた直後に光の膜が消え去りました。



「………?」



光が消えたことで黙り込む栗原さんは何か考え事をしているように見えるんですけど。


それが何なのかは私には分かりません。



「どうかしたんですか?」


「う~ん…?」



何を考えていたのかを尋ねてみたんですけど。


何故か私に振り返ってくれた栗原さんも尋ねてきました。



「ねえねえ…もしかして今の結界は成美ちゃんが発動したの?」



………?



どうなのでしょうか?


私は何もしていません。



…あ、いえ。



少なくとも『私』は何もしていないはずです。



どう答えれば良いのか悩んでしまうんですけど。


そんな私の瞳を栗原さんはまっすぐに見つめていました。



「ん~。目は光ってないわよね?」



…たぶん。



「あ~、でも…光は関係ないのかしら?」



…どうなんでしょうか?



「それとも他の理由が…?」



悩みながら呟く栗原さんですけど。


私は私の瞳が見えませんので、

答えようがありません。



ですが私の瞳は光っていないそうです。



…だとしたら。



翔子さんの力ではない…ということですよね?


もちろん、お姉ちゃんの力でもないと思います。



そんな気配というか、

雰囲気を感じないからです。



だからたぶん今回は私ではないと思います。



そう思って栗原さんに話し掛けようとしたのですが。



「もしかして…私?」



栗原さんには思い当たることがある様子でした。



「栗原さんの魔術なんですか?」



尋ねてみましたけど。


栗原さんは首を左右に振っています。



「…いいえ。私は何もしてないわ。でも、これはきっと…」



何かをぶつぶつと呟いてから、

栗原さんは御堂さんに振り返ったんです。



「ま…まあ、細かいことはあとで考えるとして…救助はどうなのかしら?」



………。



御堂さんに尋ねる栗原さんから視線を逸らして、

私の食堂に振り返ってみます。



ですが炎の勢いは何も変わらないままで、

今も建物を崩壊させようとしていました。



白から黒に変わる煙。



すでに芹澤さんと矢野さんが魔術で扉を破壊していましたが、

炎の勢いが強すぎて侵入も脱出も難しそうに見えます。



「何か良い方法がないかな?」



いつの間にか戦闘を終えていた御堂さんも悩んでいる様子ですね。



とても強い御堂さんでも、

炎を消し去るのは難しいみたいです。



単純な破壊では炎は消せないみたいですし、

建物の崩壊を進めるだけなので、

救助は出来ないということでしょうか?



「あ、あの…さっきの栗原さんの氷なら…?」



炎を消せるような気がするんですけど。


栗原さんは困ったような表情で視線を落としていました。



「あ~、ごめんね。言いにくいんだけど…。さすがにあの規模の火事には対処出来ないわ。消火どころか、氷が溶けてそれで終わりだと思うから。」


「そ、そう…ですか。」



とても大きな校舎を燃やし尽くそうとする炎です。



それほどの大きな火事に対して、

私達に出来ることは何もないようでした。




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