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THE WORLD  作者: SEASONS
4月20日
1320/1354

独断

《サイド:ウィッチクイーン》



『どうしよう、お姉ちゃん!?』



…う~ん。


…どうって聞かれてもね~?



現状で出来ることは限られているのよ。


だからまずは焦る雪の声を聞き流しながら作戦を考えてみることにしたわ。



「セルビナの戦力はどの程度なの?」


『まだ未確認だけど、あれは多分、セルビナの本隊だと思う。主力部隊の5万、かな…。』



…ふんふん。


…敵は5万ね。



「それで共和国の部隊は?」


『それが…その…』



言いにくそうな雰囲気に思えるわ。


だとしたらあまり良くない状況でしょうね。



「はっきり言っていいわよ?」


『うん。その…ね。共和国軍は…3千…かな?』



…はぁっ!?



雪の報告を聞いた瞬間に、

自分でも驚くくらいの大声で叫んでいたわ。



…だってそうでしょ?



言葉に迷いながらも答えてくれた雪の報告は、

驚きを通り越して呆れてしまう内容だったからよ。



「3千って…少なすぎるでしょ!どういうことなのっ!?」


『それが…その…。停戦になったことで共和国は軍を下げたみたいなの。一応、セルビナが完全に撤退したのを確認してからの撤退みたいなんだけど。もしものことを考えて国境警備隊だけが残っていたみたいで…』


「その部隊が3千なわけね…。」


『うん…。そうみたい…。』



呆れるしかない報告だったわ。



共和国の幹部ももう少し様子を見ればいいのに。



…なんてね。



ちょっとした不満を感じるけれど。


これは仕方がないとも思うわ。



「停戦を持ちかけておきながら、その協定を破って再び戦争?」



もしもそれが事実だとすれば、

セルビナは他国からの信用を失いかねないからよ。



戦争における協定は周辺諸国との関係を維持する為にも最重要事項として守られるはず。



それなのに協定を無視してまで攻め込んで来るということは当然それ相応の理由があるはずなのよ。



「協定破りに関しての情報はないの?」


『そこまではまだ…。』



雪にも分からないようね。



「だったらミッドガルムの動きはどうなの?」


『詳しいことは分からないけど。お兄ちゃんからの報告だと、ミッドガルムは撤退したまま軍を動かしてないみたい。』



…と言うことは?



「セルビナは独断で動いてるってこと?」


『う、うん。今のところはそうみたい。』



…おかしいわね?



セルビナの戦力は決して大きくないはずよ。



むしろ、まともに共和国とぶつかれば敗北する可能性のほうが高いはずなのに。



「わざわざ危険を侵してまで戦争を続けるなんて不自然ね。」


『うん。共和国もそう考えて軍を下げてたみたいなの。』



…でしょうね。



セルビナ単独での戦争の続行は有り得ないわ。



それが共和国の判断で、

そこまでは私も同じ考えだからよ。



なのに。



何故かセルビナは停戦協定を破ってまで戦争を再開したということよ。



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