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武装した集団
《サイド:上矢遥》
…ん?
「あれれ?何か外が騒がしくない?」
…やっぱり?
不意に呟いた美和子の言葉を聞いて耳を澄ませてみたわ。
…上かしら?
上の階で『ドタバタ』と走り回るような音が聞こえた気がしたのよ。
「誰かいるのかしら?」
基本的にここは立入禁止のはずよ。
それに防犯対策として図書館の入口の鍵だけはしっかりと閉めていたから内部に入ることは出来ないはず。
それこそ入口を破壊でもしない限りは…ね。
「もしかして?」
部屋の扉に歩みよって外の通路に聞き耳を立ててみる。
「また扉がある!突破するぞ!」
…突破?
…まさか本当に侵入者なの?
複数の侵入者の声が聞こえてきたことで慌てて扉を離れた私は全員に指示を出すことにしたわ。
「みんな!侵入者よっ!迎撃準備っ!!」
指示を出してからすぐに魔術の詠唱を開始する。
そんな私を見て危機感を感じたのか、
みんなも扉に視線を向けながら魔術の詠唱を始めてくれたわ。
…とりあえずは状況が分からないけれど。
扉の向こう側にいるのが関係者じゃないことは間違いないと思う。
関係者なら突破とは言わないはずよ。
「…近いわね。」
何者かが接近してきているのを察して扉を睨みつける。
その直後に『ドォンッ!!!』と扉が蹴破られて、
通路側から20人を越える武装した集団が室内に飛び込んできたのよ。




