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最低の男
《サイド:御堂龍馬》
「成美ちゃんっ!!」
急いで成美ちゃんを救出しようとしたんだ。
…だけど。
「おっと!動くんじゃねえ」
鎌田が僕の行動を許さなかった。
ナイフを取り出してから成美ちゃんに向けたんだ。
「動くんじゃねえぜ?」
成美ちゃんを捕えている鎌田は、
手にしたナイフで成美ちゃんの服をゆっくりと切り裂いてしまう。
「ん~。いい眺めだ」
「うぁ…最っ低の男ね。」
成美ちゃんの服を切り裂いて中に視線を向ける鎌田を見ていた栗原さんが軽蔑の眼差しを向けている。
だけど成美ちゃんが捕われている現状では何も出来ない。
…どうするっ?
成美ちゃんは成美ちゃんで必死に両手で服を押さえようとしているけれど。
鎌田に妨害されて思うように動けないでいるようだ。
…くそっ!
「成美ちゃんを放せっ!!」
「あー?放せと言われて放す馬鹿がいるか?」
僕の指示を無視して手を伸ばした鎌田が成美ちゃんの身体に触れようとしている。
だけどその直前に。
「い、いや…っ!」
成美ちゃんが小さく叫んだ。
そして成美ちゃんの左目が微かに輝いた。
僅かに茶色が混じる黒い瞳が光を放ったんだ。
その瞬間に有り得ない力が展開されてしまう。
『バリバリバリバリッ!!!!』と、
成美ちゃんの体から雷が放たれて鎌田の体を包み込んでしまったんだ。




