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THE WORLD  作者: SEASONS
4月20日
1299/1366

砕ける刃

…うわっ!



「しまっ!?」



気付いた時には手遅れだったわ。



私達は謎の集団に取り押さえられてしまったあとだったのよ。



「い、いや~〜〜っ!は、放して下さい…っ!」



成美ちゃんが叫んでる。



その声に気づいて振り返ろうとしてみても、

取り押さえられた状態では身動き一つ取れない。



「…くっ…!」



襲撃者達から逃げ出せない。


そして成美ちゃんも助けられない。



この状況は明らかに不利。



何もできない悔しさで、

苛立ちさえこみあげてくる。



「放してっ!!」



必死にもがいてみるけれど。


逃げられないのよ。



それどころか。



「死ねっ!」



宣告と共に剣の刃が振り下ろされてしまったの。



…ちょっ!!!



刃が見えた瞬間に死を実感してしまったわ。



…嘘でしょ?


…私、死ぬの?



首元に振り下ろされる刃は止まらない。



何も分からないまま。


何も出来ないまま。



死を受け入れるしかなかったのよ。



…兄貴っ!!


…愛里っ!!



…助けてっ!!



願いを込めながら瞳を閉じて、

痛みを堪えようとしてた。



だけど。



何故か刃は私に届かなかったのよ。



『パキィィン…!!!』と、

甲高い音を放ちながら砕け散ってしまったから。



…え、っ!?


…砕けたのっ!?



予想外の音に気づいて戸惑ってしまったわ。



そして瞳を開いて視線を向けてみると。


私と同様に戸惑いの表情を浮かべる人物が見えたのよ。



もちろんそれは私を殺そうとした人物なんだけど。


その手には刃の砕けた剣があるだけで、

確実な死を与えるはずの一撃が不発に終わったことで動揺しているように見えたわ。



…誰かが助けてくれたの?



そんな期待を感じて耳を澄ませてみるけれど。


誰かが駆け付ける気配はないみたい。



…違うの?



どうして助かったのかが分からない。



…偶然、なわけないわよね?



刃が砕けるなんて現象が偶然なんかで起きるはずがないわ。



…まさか成美ちゃんが助けてくれたの?



他に味方なんていないから。


だから成美ちゃんが助けてくれたのかと思ったんだけど。


肝心の成美ちゃんも襲撃者の拘束から逃れるために必死にもがいている状況だったわ。



…と言うことは。



成美ちゃんじゃないってこと?



そうして幾つもの疑問を感じている間に、

今度は別の人物が刃を向けてきたのよ。



…ちょっ!?



幸運は二度も続かない。



そう思って焦ってしまったんだけど。



二人目の攻撃も私に届かずに。


『パキィィン!!』と砕け散ってしまったのよ。



…どういうことなの?



私自身にも分からない現象だったわ。



一応、マールグリナの制服は、

物理攻撃に対する耐性があるんだけど。


刃を砕くほどの効果なんてないし。



…と言うか。



そもそも首を狙われたら耐性も何も関係ないわよね?



…なのにどうして?



考えても分からないのよ。



まるで『見えない壁』に守られているかのような不思議な現象だったの。



その現象に戸惑ってしまう私と襲撃者達だけど。


殺せない私を放置して、

成美ちゃんに狙いを切り替えたみたい。



「ちっ!ならこいつからだっ!」



離れた場所にいる成美ちゃんも殺されようとしていたわ。



謎の集団の刃が成美ちゃんに向けられる。



だけどその刃が届く前に。


ついに救援が来てくれたのよ。




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