襲撃
「詳しい話はあとでもう一度聞くとして、とりあえず今は会場に入りましょう。」
あまり長く話してると葬儀が始まっちゃうしね。
話の続きは葬儀のあとで…と考えて、
入口に視線を向けたその瞬間にね。
『ボオオオオオオオオッ!!!!!』
突如として会場が燃え上がったのよ。
…えっ!?
…なっ?
…か、火事!?
…じゃないわねっ!!
外部からの攻撃を受けたとしか思えないわ。
葬儀会場が一瞬で火の海に包まれたからよ。
「まさか…ジェノスも襲撃をっ!?」
マールグリナと同様に、
ジェノスも攻め込まれたのはすぐに分かったわ。
その間にも炎は勢いを増しながら会場を包み込んでしまう。
こうなると崩れ始めるのは時間の問題でしょうね。
「急いで救出しないとっ!!」
学園長達や葬儀の参列に訪れた親族が中にいるのよ。
急いで避難してもらわないと、
火事に巻き込まれて更なる死傷者を出しかねないんだけど。
「ちょ…っ!?嘘でしょっ!?」
入口にも火の手が広がってしまって、
脱出なんて出来ない状況だったわ。
会場の中から次々と悲鳴が上がっているけれど。
炎の勢いが強すぎて外に出られないみたいね。
「どうしてこの状況でっ…!?」
突然の出来事に驚いてしまったけれど。
隣にいる成美ちゃんも声さえ出せずに戸惑ってる。
ただただ茫然と会場を見つめているのよ。
…どうすればいいの?
…魔術で炎を消す?
そんなことが簡単にできたら苦労しないわ。
「せめて入り口だけでも…っ!」
炎は消せなくても、
退路さえ切り開ければ脱出できるはず。
そう考えて入口に近づいてみようとしたんだけど。
「全員殺せっ!!」
誰かが叫んだ直後に。
正体不明の集団が私達を取り囲んでしまったのよ。




