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THE WORLD  作者: SEASONS
4月19日
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あまりの気持ち悪さに

…でもまあ、今は総魔の話題は問題じゃないね。



改めて里沙を見つめてみる。



生徒会に入った芹澤啓輔は僅か一年で生徒会の実権を握るまでに至って、

生徒会長に立候補して見事にその地位を勝ち取ってみせた。



…まあ、伊吹さんが卒業したからっていう理由もあるけどね。



おそらく里沙を手に入れるために権力を行使したかったんだろうね。



半年に一度行われる『生徒会長選』で当選して以降。


彼は一度も落選することなく生徒会長の地位に留まり続けている。



だけどその努力は現時点では意味をなしていないはずだ。



学園において唯一生徒会の手が届かない聖域として特風が存在しているからね。



内部監査としての側面を持つ特風だけは、

生徒会の意向を拒絶する権利が与えられている。



だからこそ里沙は危険な兄から逃れる為に風紀委員に入ったんだ。



特風にいれば生徒会を拒絶することができるからね。



学園内においては最も安全を確保できる判断だったと思うよ。



でもまあ、特風が存在するせいで、

風紀委員は生徒会とは仲が良くないんだけどね。



学園内において唯一生徒会に従わない存在によって、

芹澤啓輔が生徒会長になる以前からも生徒会と風紀委員は対立関係にあるそうだ。



僕や里沙がどうこうに関係なく、

長年の因縁があると言う感じかな?



どの段階で対立するようになったのかは僕も知らないけれど。


お互いの立場的に意見が対立するのは仕方がないんじゃないかな。



表向きは最高権力を持つ生徒会と、

実際には内部監査として特例が認められている特風。



そのどちらにも言い分があるだろうし、

お互いがお互いに監視しあう関係だからね。



仲良くなれないのは当然だと思うよ。



…とまあ、色々と問題はあるけれど。



風紀委員で実力を認められた里沙は、

自分自身の力で特風にまで上り詰めた。



そのおかげで生徒会からの勧誘をきっぱりと断れるようになったんだけど。


それでも里沙の獲得を諦めきれない芹澤啓輔は、

里沙を特風から生徒会へ引き抜く為に毎日嫌がらせのように仕事を押し付けてきて、

里沙の返還を要求してきているんだ。



まあ、返還もなにも里沙にその気はないわけだけどね。



だからこそ里沙に同情してしまう。



実の兄に狙われているという事実。



生徒会長という権力の地位にいる兄を再び生徒会長に推薦するという暴挙は、

里沙の許容範囲を大きく越える出来事だったと思う。



それも里沙の推薦を添えてとなれば、

芹澤啓輔の暴走は勢いを増しかねないからね。



その危険性は大きい。



兄妹にも関わらず常に身の危険を感じている里沙を守る為には、

芹澤啓輔を生徒会長から引きずり下ろすことが一番手っ取り早い手段なんだけど。


今回の判断によってそれさえもできなくなってしまった。



それに。



表向きには評判が良い芹澤啓輔を引きずり下ろす為には十分な理由が必要になる。



里沙が犠牲になってからなら引きずり下ろすのは簡単なんだけど。


それでは本末転倒になってしまう。



里沙を庇いつつ、

問題の兄を引きずり下ろす。



それがなかなか上手く行かないんからこそ、

頭の痛い問題として今まで残り続けているわけだけど。


もちろん今まで何もしなかったわけじゃない。



翔子や沙織の協力を得て、

色々と画策したこともあったんだ。



だけどその全てに失敗している。



あからさまな抗議が出来なくて控え目に抵抗していたから失敗しても仕方がないとは思うんだけどね。



里沙への想いゆえに躊躇なく実力を発揮する芹澤啓輔を見て、

あまりの気持ち悪さに翔子も沙織も逃げ出す結果になっていたんだ。



そしてそれ以降も嫌がらせは増える一方で、

解決するのはとてつもなく難しい問題になっていた。




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