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THE WORLD  作者: SEASONS
4月19日
1192/1230

狂った愛

…ちょっとやりすぎたようだね。



それでもひとまず里沙と淳弥の騒動が収まったことで、

僕はいつもの席についた。



里沙はまだ座ったままだけど。


その表情には笑顔が戻りつつある。



だけど里沙の視線は相変わらず淳弥を睨みつけているように見える。



相当、怒っている様子だね。



もちろんその理由が淳弥にあるから仕方がないことなんだけど。



里沙が激怒した理由。



それは里沙の兄である芹澤啓輔せりざわけいすけが原因になる。



あまり人のことを悪くいうのは良くないことだと思うけれど。


それでも彼に対して良い印象は全くない。



…彼は危険だからね。



魔術師としては優秀だし、

それなりに実力もある。



最新の番号は知らないけど。


里沙よりも上なのは間違いないはずだ。



戦闘能力においては特風に及ばないけれど。


生徒会長として全ての生徒の頂点に立つ彼は、

事実上、僕よりも上の立場になる。



行動力や判断力も比較的高くて、

性格も善に近い。



基本的には評判も良いし、

決して悪い人間ではないはずだ。



ただ一つの『欠点』を除いては…だけどね。



生徒会長としては有能な人物だと判断してる。



だけど見逃せない欠点が最大の問題で、

生徒会が特風と対立している理由でもあるんだけどね。



彼は非常に困った考え方を一つだけ持っているんだ。



表向きにはあまり知られてないことなんだけど。


それでも僕は知ってる。



…というよりも。



特風の関係者ならみんな知ってるはずだ。



その理由がすぐ傍にいるわけだからね。



何気なく里沙に視線を向けてみる。



里沙は芹澤啓輔の妹だ。


芹澤啓輔は里沙の兄になる。



…なのに。



芹澤啓輔は極度の変質者だった。


妹の里沙を心から『愛する』男だったからだ。



里沙が言うには子供の頃からずっと過保護なくらい里沙には優しかったらしい。



だけどその優しさは年々悪化の一途を辿り。


里沙が15歳の誕生日を迎えた頃から、

芹澤啓輔の思考は狂い初めてきたようだ。



同性の友達は良いとしても、

異性の友人は一切許されなくなったらしい。



理沙が男子に近づくだけで、

あるいは男子が理沙に近づくだけで、

芹澤啓輔の嫉妬が加速するようになったそうだ。



もはや過保護を超えた狂愛。



そのせいで身の危険を感じるほどの日々を過ごしていたらしく、

里沙は兄から離れる為に全寮制の学園に入る事を決意したという話だった。



だけど里沙の思惑は失敗してしまうことになる。



里沙の後を追うかのように芹澤啓輔も学園に入学したことで、

結局二人揃って学園に入ることになってしまったからだ。



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